はじめに
SPIを受ける時、問題がどのくらい難しいかも気になるでしょう。
SPIの難易度は一定ではなく、変化します。
SPIには制限時間があり、正答率が上がるごとに難易度も上がります。
ですので、一概にSPIの難易度を特定することはできません。
全体の正答率の中で、自分の正答率が著しく低い場合は次の選考に進めない可能性が高まります。
SPIを突破するためにもしっかり対策しておきたいですよね。
しかし、SPIの問題を解いていて高難易度の問題に遭遇することもあるはずです。
難しい問題にはどう対処すればいいのでしょうか。
本記事では、企業がSPIの結果で何を判断しているか、また、難易度がなぜ一定せずに変わるのか詳しく説明していきます。
SPIの難易度はどれくらい?
SPIの難易度は一般的には低めで、平均点は約6割程度です。
かといって油断はできません。というのも、合格ラインの設定は企業によって異なるからです。
企業によって合格ラインが6割でいいというところもあれば、8割でなければ通過できないところもあるでしょう。
そこがSPIの厳しいところの一つでもあります。
全問正解できなくてもいいので、とにかくボーダーラインを満たすことが大切です。
SPIのレベルは、中学~高校レベルが中心です。
特別複雑な問題はほとんど出題されず、事前に勉強しておけば解けるような基本的な問題が多いです。
とはいうものの、問題数は大量で一問一答形式なので、スピードが求められます。
よく考えれば解ける問題でも、制限時間内ですべての問題を解かなければならないため、速さも大事です。
SPIの結果を企業はどう見るのか
SPIには言語・非言語の問題が含まれており、それぞれで偏差値に段階があります。
偏差値は全部で7段階で、下記のようになります。
段階 |
偏差値 |
1段階 |
~29.5 |
2段階 |
29.6~37.5 |
3段階 |
37.6~45.5 |
4段階 |
45.6~53.5 |
5段階 |
53.6~61.6 |
6段階 |
61.6~70.0 |
7段階 |
70.0以上 |
実は、SPIの得点はそれほど重要ではないのです。
言語・非言語のそれぞれでどの段階の偏差値に達しているかが決まり、その合計点が受検者の持ち点となります。
例えば言語分野で4段階の偏差値で非言語分野で6段階だった場合、合計点は10となります。
この10点が受検者の持ち点です。
企業はこの合計点をみて合格者を決定しています。
SPIの難易度はなぜ変化するのか
SPIの難易度は変動します。
企業が求める情報処理能力を判定するためです。
問題を解くスピードや正答率から情報処理能力が予想されます。
そのため難易度が変動するのです。
難易度が低くなればいいですが、高くなることもあるので難易度の高い問題にも対応できる力が求められます。
SPIの結果は複数の企業で活用され、合格基準を設定している企業がほとんどです。
合格ラインを決めておけば、その基準を満たしている受検者だけを通過させればいいからです。
しかし、受検者には企業の合格基準がわからないようになっています。
そのため、厳密に自分がどのくらい持ち点をとったらいいのか把握しておけません。
一般的には60点以上で合格できる可能性が高まるといわれていますが、もっと確実なのは8割を正答することでしょう。
SPIの受検方法には何がある?
ここでは、SPIの受検手段とその難易度について整理していきます。
受検手段によって出題範囲や傾向が異なる点にご注意ください。
Webテスティング
中学・高校レベルの基礎問題が中心で、難易度は低めです。
合格基準は7割程度といわれており、特にスピードを意識して解答する必要があります。
電卓の使用が認められているので、計算問題の難易度は高めです。
電卓を使った計算処理に慣れておきましょう。
テストセンター
Webテスティングと同様に、中学・高校レベルの問題が多いです。
正答率が高くなるほど難易度は上がります。
合格基準は7割程度ですが、8割以上とることが望ましいです。
インハウスCBT
企業があらかじめ準備したパソコンで受検します。
実施時間は長く、出題範囲も広範囲になることが多いでしょう。
テスト形式の中でも最も難しいといわれていますが、レベルとしては中学・高校レベルです。
ペーパーテスティング
企業が指定した会場で、マークシート形式の筆記試験を受けます。
能力検査は70分、性格検査40分の合計110分です。
問題数が多く、比較的難しい問題が出るでしょう。
ただ、Web上の受検とは異なり、前の問題に戻ったり、一つ問題を飛ばしたりと自由がきく受検形式でもあります。得点は偏差値化され、合否の判定に影響します。
SPIで難易度の高い問題2選
SPIの中で最も難易度が高いとされる問題が2つあります。
長文読解
SPIの言語分野で最も難しいといえば、長文読解です。
長文を読んで理解しなければならず、集中力を要し、時間内に対処するのが難しい問題です。
時間配分が厳しく、時間不足で点を逃してしまう受検者もいるでしょう。
推論
非言語分野で難しいといえば、推論です。
推論は問題形式が特殊で、対策をしておかなければ解けない問題でもあります。
前提知識はそこまで必要ではないですが、瞬間的に結論を導く力が必要です。
公式を暗記していれば解けるといった簡単な問題ではありません。
難易度の高い問題への対策法は?
SPIを受ける前に、問題傾向や難易度を把握しておきたいものです。
問題集を使って問題を解いていけば、自然に問題傾向がわかってくるでしょう。
特に難易度の高い長文読解や推論の対策をするには、次のようなコツを参考にするといいです。
長文読解の対策
設問から先に読む
長文読解では、最初から長文を読む必要はありません。
最初に読むべきは設問です。
設問から読んでおけば、何が問われているか確認できるでしょう。
その上で長文を読み始めたほうが、無駄を省きながら読めます。
問題に答える上で本当に必要な部分だけ抽出しながら読めるのです。
これによって時間を節約できます。
もちろん文章全体をざっと読み、理解することも重要です。
速さを意識しながらも長文全体を理解するのはハードルが高いですが、ぜひ問題集で長文読解の練習をしておきましょう。
設問から読む癖をつけてください。
接続詞や助詞・助動詞を深く学ぶ
言語分野では、助詞や助動詞の意味を理解することもポイントです。
といっても全部の活用を暗記する必要まではないでしょう。
意味を正しく理解することが重要です。
過去問で問題傾向に慣れておく
問題を解く時は、助詞や助動詞に意識を向けましょう。
過去問を解けば問題の傾向を把握できます。
これらの対策を行うことで、SPIの問題に対処する能力を高められるでしょう。
まとめ
SPIの高難易度の問題に対処するには、いくつか対策が求められます。
問題を解く時は、 問題文を注意深く読み、何が求められているか理解することです。
正確な解答を見つけるためにも問題の要点を見極めましょう。
難しい問題が出てきた時でも焦らず、冷静な判断力を保つことが大切です。
時間内に解答するためにも、余裕を持って問題に取り組んでください。
本番までにさまざまな問題を解いてきたなら、過去に似たような問題を解いたことを思い出すこともあるでしょう。
対策としては模擬試験や問題集を利用するのが一般的です。
幅広い分野の問題に対処する練習をしましょう。