SPIの割合とは?

SPIにおける「割合」問題は、数学的な思考力と計算力を試すものです。このセクションでは、全体に対する部分の割合、部分間の割合比較、割合に基づく数量の推定などが主なトピックとして扱われます。たとえ基本的な計算であっても、これらの問題を解くには、数量間の関係を正確に理解し、適切な計算手順を選択する必要があります。SPIの割合の問題は、日常生活でよく見られる状況を模倣したものが多く、実践的な思考能力を測るのに適しています。

 

問題例と解説

それでは、割合の例題と解説をみてみましょう。

 

基本的な割合計算の問題

ある全体に対する部分の割合を求める問題です。例えば、全体の人数に対するあるグループの人数の割合や、全商品に対する特定の商品の売上割合などです。

 

例題

【問題】

ある学校には生徒が200人います。そのうち、50人が音楽クラブに所属しています。音楽クラブに所属している生徒の割合は何%ですか?

 

  1. A:20%
  2. B:25%
  3. C:30%
  4. D:35%

 

【解答・解説】

答え:B

割合を求める際には、「部分÷全体×100」という基本的な公式を使用します。この問題では、音楽クラブに所属する生徒の数(部分)が50人で、学校全体の生徒数(全体)が200人です。この情報を公式に代入して計算すると、(50人 ÷ 200人) × 100 = 0.25 × 100 = 25%となります。
この計算により、音楽クラブに所属する生徒の割合は25%であることがわかります。割合の計算は、与えられた数量を比較し、相対的な割合を表す際に非常に役立ちます。この基本的な計算方法を理解し、適切に応用できることは、日常生活からビジネスシーンまで幅広い場面で役立つスキルです。

 

割引率の計算の問題

定価と割引率が与えられた際に、割引後の価格を求める問題です。消費者向けのショッピングの問題や、ビジネスの取引でよく見られます。

 

例題

 

【問題】

問題: ある商品の定価は12,000円です。この商品が30%割引で販売されています。割引後の価格はいくらですか?

 

  1. A:3,600円
  2. B:6,000円
  3. C:8,400円
  4. D:9,600円

 

【解答・解説】

答え:C

割引率の計算では、以下の公式を使用します。割引後の価格 = 定価 × (1 – 割引率)
この問題では、商品の定価が12,000円、割引率が30%(0.30)です。公式に代入して計算すると、割引後の価格 = 12,000円 × (1 – 0.30) = 12,000円 × 0.70 = 8,400円
したがって、この商品の割引後の価格は8,400円です。割引率の計算は、価格の変動や費用の削減に関する問題を解く際に非常に役立つスキルです。

 

比率の問題

二つ以上の異なるグループや要素間の比率を求める問題です。例えば、男女比、ある種類の商品に対する別の種類の商品の比率などがこれに該当します。

 

例題

 

【問題】

ある会社の従業員数は男性が450人、女性が350人です。男女比率は何対何ですか?

 

  1. A:3対4
  2. B:4対3
  3. C:5対7
  4. D:7対5

 

【解答・解説】

答え:B

比率の問題では、異なるグループや要素間の比率を求めます。この問題では、男性の従業員数が450人、女性の従業員数が350人です。男女比率を求めるためには、男性数を女性数で割ります。
男女比率 = 450人 / 350人 = 9 / 7
この比率を簡略化すると、4対3となります。従って、男女比率は4対3です。
比率の問題では、異なる要素間の関係を明確にし、その比率を簡単な形にまとめることが求められます。このスキルは、統計データの解釈や資料作成など、さまざまな分野で役立ちます。

 

対策のポイント

割合の問題を解く際は、与えられた数値の関係を正確に理解することが重要です。問題文を慎重に読み、何が求められているかを明確にしましょう。また、基本的な公式を覚えておくことで、計算ミスを防ぎ、効率よく問題を解決できます。例えば、割合の基本公式は「部分÷全体×100」です。これを念頭に置きながら、問題を解くことが大切です。

 

問題で与えられている情報を整理する

割合の問題では、まず与えられた情報を整理し、何が「全体」で何が「部分」であるかを把握することが重要です。全体と部分の関係を明確にすることで、正確な割合の計算が可能になります。また、問題文中の余分な情報や誤解を招くような表現に惑わされないように注意が必要です。具体的な数字や条件を整理し、問題の本質を見極めることが、正解に近づく鍵となります。

 

整理の仕方を工夫する

情報の整理には、図表や式を用いることが有効です。特に複雑な割合の問題では、図や表を使って視覚化することで、問題の構造をより明確に捉えることができます。また、式を立てる際には、変数を用いて具体的な数値の代わりに概念を捉えることも重要です。これにより、問題の本質を抽象化し、類似の問題にも応用できるようになります。

 

求めるべきものが何かを理解する

最後に、割合の問題を解く上で最も重要なのは、「何を求めるべきか」を正確に理解することです。問題文を読んだ際には、求められているものが割合なのか、増減率なのか、それとも実際の数値なのかを正しく把握しましょう。この理解があれば、どの公式や計算手順を適用すべきかが明確になり、効率的かつ正確に問題を解くことができます。

例題を解く

割合020
あるアプリの利用者は全体で360人で、男女比は5:3である。また利用者のうち課金している割合は、男性は80%、女性は20%である。利用者全体のうち何%が課金しているか求めよ。ただし、必要に応じて、小数点第一位以下を四捨五入すること。

例題:

A 40%

B 45%

C 52%

D 58%

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男性の利用者は
360×5/8=225人である。
男性利用者のうち課金しているのは、
225×0.80=180人である。
女性の利用者は
3600×3/8=135人である。
女性利用者のうち課金しているのは、
135×0.20=27人である。
したがって、課金している人数の合計は180+27=207人である。よって利用者のうち課金している割合は、207÷360=0.575 四捨五入して、58%が正解

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割合129
現役生と浪人生両方を対象とした予備校コースの生徒数は240人であり、その45%は現役生である。新年度では浪人生の生徒数が8人増え、現役生は現在に比べ17人増えるという。浪人生が全生徒数に占める割合は、新年度では現在に比べ何%増えるか。ただし必要に応じて%の小数点第二位以下を四捨五入すること。

例題:

A 1.3%

B 1.9%

C 2.2%

D 2.5%

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現在の現役生の人数は240x0.45=108人である。ここから現役生は17人増えるので、来年度の現役生の人数は108+17=125人になる。また浪人生の人数は現在240x(1-0.45)=132人、来年度は8人増えて140人となる。全コース生徒数は125+140=265人。現役生の占める割合は125÷265=0.47169….となり47.2%。2.2%増える。

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