SPIの速度算とは?

SPI試験の非言語部分における「速度」問題とは、主に距離、時間、速さの関係を問う問題です。

これらは日常生活で頻繁に遭遇する概念であり、理解すれば実生活にも役立つ知識です。

SPIでは、これらの基本的な要素を使って、応募者の基本的な数学能力と論理的思考能力を評価します。

問題は、通常、具体的な状況設定と数値が与えられ、それを基に計算を行う形式で出題されます。

いわゆる旅人算を使った計算は速度の分野になります。

 

速度算の問題

基本的な速度計算の問題

これは最も基本的なタイプで、「距離 = 速度 × 時間」の公式を使用します。

 

例題

ある自転車が、平均時速15kmで走っています。この自転車が3時間半走り続けた場合、どのくらいの距離を移動したでしょうか?

 

A.45km

B.52.5km

C.60km

D.67.5km

 

【解答・解説】

答え:B

 

この問題は基本的な速度計算問題で、「距離 = 速度 × 時間」の公式を使用して解きます。ここでの速度は時速15km、時間は3.5時間です(3時間半 = 3.5時間)。したがって、計算は以下のようになります。

 

距離 = 速度 × 時間 = 15km/h × 3.5h = 52.5km

 

よって、自転車は52.5kmの距離を移動したということになります。このタイプの問題では、時間の単位に注意することが重要です。特に、時間を「時間単位」に正しく換算することが求められます。

 

平均速度の計算問題

複数の異なる速度で移動した場合の平均速度を求める問題です。

 

例題

山田さんは自動車である町から別の町へと旅行しました。行きは時速60kmで2時間走り、帰りは交通の混雑により時速40kmで3時間かかりました。山田さんのこの往復旅行の平均速度は何km/hでしょうか?

 

A.48km/h

B.50km/h

C.52km/h

D.54km/h

 

【解答・解説】

答え:A

 

平均速度は「総距離 ÷ 総時間」で計算されます。まずは行きと帰りのそれぞれの距離を計算します。

 

行きの距離: 60km/h × 2h = 120km

帰りの距離: 40km/h × 3h = 120km

 

往復の総距離は 120km + 120km = 240km です。総時間は行きの2時間と帰りの3時間を合わせて5時間です。したがって、平均速度は以下のように計算されます。

 

平均速度 = 総距離 ÷ 総時間 = 240km ÷ 5h = 48km/h

 

よって、山田さんのこの往復旅行の平均速度は48km/hとなります。このタイプの問題では、それぞれの区間の速度と時間を正確に計算し、総距離と総時間を用いて平均速度を求めることが重要です。

 

時間内に到達可能な距離の問題

与えられた時間内に特定の速度でどれだけの距離を移動できるかを求める問題。

 

例題

佐藤さんは自動車で毎朝、時速50kmで通勤しています。渋滞などの影響がない場合、佐藤さんが30分以内に到達できる最大の距離は何kmでしょうか?

 

A.15km

B.20km

C.25km

D.30km

 

【解答・解説】

答え:C

 

この問題は、与えられた時間内にどれだけの距離を移動できるかを求める問題です。「距離 = 速度 × 時間」の公式を使って解きます。ここでの速度は時速50km、時間は30分(0.5時間)です。

距離 = 速度 × 時間 = 50km/h × 0.5h = 25km

したがって、佐藤さんは30分以内に最大で25kmの距離を移動できることになります。このタイプの問題では、時間を正確に時間単位に換算することが重要です。特に、分を時間に換算する際には、1時間を60分として計算する必要があります。

 

対策のポイント

速度問題の対策では、まず与えられた情報を正確に把握し整理することが重要です。問題文を慎重に読み、距離、時間、速度の各要素を明確にしましょう。次に、表や図を用いて情報を視覚化し、問題の理解を深めます。また、求めるべき答えが何かを確実に特定し、必要な計算プロセスを把握することがカギとなります。これらのポイントを押さえることで、速度問題を効率的かつ正確に解くことが可能になります。

 

問題で与えられている情報を整理する

速度の問題解決には、まず与えられた情報を正確に整理することが欠かせません。距離、時間、速さの各要素を明確に特定し、問題文中の数値を丁寧に読み解くことが重要です。問題文を慎重に読み、必要な情報を見落とさないよう注意を払うことが求められます。この過程で、問題の核心を把握し、解答に必要なデータを選別することができます。正確な情報の整理は、速度問題を解く上での第一歩であり、その後の計算や推論の基盤となります。

 

整理の仕方を工夫する

速度問題を効率的に解くためには、情報の整理方法を工夫することが重要です。具体的には、表や図を活用することが有効です。例えば、時間と距離を軸にしたグラフを作成することで、物体の動きを視覚的に捉え、問題の理解を深めることができます。また、単位の変換にも注意が必要です。例としては、時速を分速に変換するなど、計算しやすい形に情報を整えることが求められます。このような工夫は、問題をより迅速かつ正確に解くための重要なステップです。表やグラフを使った視覚化は、複雑な問題を理解しやすくするための効果的な方法と言えます。

 

求めるべきものが何かを理解する

最後に、速度問題を解く際には、何を求めるべきかを明確にすることが極めて重要です。問題文を注意深く読み、求められている答えが距離、時間、速さのいずれであるかを正確に理解する必要があります。しばしば、最終的な答えに到達するためには中間の計算ステップが必要になります。この一連の計算プロセスを理解し、それに従って問題を解くことが重要です。問題の核心を把握し、必要な計算手順を明確にすることで、正確かつ効率的な問題解決へとつながります。速度問題では、求めるべきものを確実に特定することが、正解への道を切り開く鍵となります。

例題を解く

速度算012
1周5.3kmのランニングコースがある。XとYはコースの同じスタート地点に立っている。2人の速度はXは時速12km、Yは時速14.4kmで常に一定とする。Xは時計回りに周回を始めた。その4分30秒後に、Yは同じく時計回りに周回を開始した。YがXを抜くのはXがスタートしてから何分何秒後か。

例題:

A. 22分30秒後

B. 24分00秒後

C. 24分30秒後

D. 27分00秒後

解説を詳しく見る

分速に置き換えて考える。
Xの分速は200m/分、Yの分速は240m/分である。
Yがスタートした時、Xは200×4.5=900m進んでいた。
XとYの分速の差40m/分で差が縮まると考えれば良い。
YがXを抜くのは900 / 40 =22.5分、すなわち22分30秒後
これはXがスタートしてから27分00秒後

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速度算011
1周5.3kmのランニングコースがある。XとYはコースの同じスタート地点に立っている。2人の速度はXは時速12km、Yは時速14.4kmで常に一定とする。Xは時計回りに周回を始めた。その4分30秒後に、Yは反時計回りに周回を開始した。2人がコース上ですれ違うのは、Xがスタートしてから何分何秒後か。

例題:

A. 12分30秒後

B. 12分48秒後

C. 14分30秒後

D. 14分36秒後

解説を詳しく見る

分速に置き換えて考える。
Xの分速は200m/分、Yの分速は240m/分である。
Yがスタートした時、Xは200×4.5=900m進んでいた。
すなわち5,300-900=4,400mに対して、XとYが分速440m/分で近づくと考えれば良い。
XとYはYがスタートしてから10分後にすれ違う。
問題はXがスタートしてからの時間を求めているので、4.5+10より、14分30秒後

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