はじめに
志望する企業に採用されるためには、SPI試験を受けなければいけないことがあります。
SPI自体は難しい問題ではなく、一般教養と呼ばれる問題です。
中学卒業レベルといわれていますが、授業で学んだことを忘れてしまっている方もいるでしょう。
そのため、SPI対策として復習が必要になってきます。
SPIに関する書籍はたくさん売られているので、それらの中から選んで教材としてご利用するのもおすすめです。
また、SPIには性格検査も含まれます。
志望している企業に入社するためにも、ぜひSPIの問題に慣れておいてください。
SPIの問題例
SPIは主に3つのパートに分かれています。
言語問題、非言語問題、性格検査です。
これらに英語や構造的把握力の問題が追加されることもあります。
ここでは、特に頻出する言語問題や非言語問題、性格検査の問題例を取り上げます。
言語の問題は大きく6つのセクションに分かれており、出題範囲は固定されています。
そのため、問題のパターンに慣れれば回答しやすくなるでしょう。
二語の関係
二語の関係とは、問題に提示された関係性を考え、選択肢から同じ関係のものを選ぶ問題です。
照明:ランプ
加熱:( )
選択肢:
A.ストーブ
B.電子レンジ
C.冷蔵庫
D.ガスレンジ
E.オーブン
解答・解説
D.ガスレンジ
照明にはランプが用いられる。同様に加熱にはガスレンジなどの加熱器具が用いられる。
ひとことアドバイス
二語の関係においては、関係性を分析することが大切です。
関係性に気づければ正しい答えを見出せるでしょう。
関係性には、AがBを含むもの、対立する意味、同一の意味、役目、原材料などです。
問題集でパターンを把握しておけば二語の関係に強くなれるでしょう。
語句の意味
言語問題では熟語も頻出されます。問題文にある熟語の意味を考えましょう。
問題
下線部の言葉と、意味が合致するものを1つ選びなさい。
進行していた計画や物事が途中で行き詰り、だめになること
選択肢
A.頓挫
B.失敗
C.逆効果
D.徒労
E.粗相
【解答・解説】
A.頓挫
用例:会社の計画が頓挫してしまった。
失敗→うまくいかなくなること
逆効果→行ったことが狙ったことと逆の結果に終わってしまうこと
徒労→やってきた苦労が無駄に終わること
粗相→不注意や軽率さから過ちを犯すこと
ひとことアドバイス
熟語を知っていれば解ける問題なので、熟語の意味を覚えているかどうかが重要です。
暗記すれば解答がすぐ出せるでしょう。
語句の用法
指定された語句が同じ意味で用いられている文を選択肢から解答するものです。語句の意味を知っていれば正しい使い方がわかるでしょう。問題文で使われている語句と類似した意味で使われている文章を選ぶのです。
例えば以下のような例題があります。
問題
以下の文章と語句の使われ方が同じものを選択肢から選びなさい
新しいプログラムを学ぶのは難しい
選択肢:
A.この仕事を理解するのは容易だ
B.その本を読むのは面白い
C.彼と話すのは楽しい
D.この問題を解決するのは複雑だ
E.彼女と協力するのは有益だ
【解答・解説】
A.この問題を解決するのは複雑だ
「〜するのは〜だ」は行為の特性を表す用法で、Dが一致。Aは~するのは容易だ(容易)、BとCは ~のは面白い、~のは楽しい(楽しさ)、Eは~するのは有益だ(有益)
文の並べ替え問題
文の並べ替え問題では、いくつかの文章をつなげて順序を正しく調整します。
正しい順序にするためにも、一つ一つの文章を読んで自然な流れにしましょう。
問題
つぎのアからオを意味が通るように並び替えたとき、2番目と3番目にくる文の組み合わせを選びなさい。
ア 彼女は新しい仕事に就くことに決めた
イ 多くの人々に影響を与えることを目指して
ウ 勇気を出して
エ 長年夢見ていた
オ 環境保護の分野で
【選択肢】
A.アとエ
B.エとイ
C.オとイ
D.ウとア
E.アとウ
F.エとオ
【解答・解説】
答え:A
始めの文章は悩みますが、主人公の内面的な動機、行動の決断、そして彼女の職業的な目標と野望を理解することが重要になりますので、始めは重要な決断をする前の内面的な心理状態なのでウが正しいです。その後は決断でア、そして長年目指していた仕事を目指す表現になりますのでエ→オ→イとなります。ウアエオイ
一言アドバイス
いったん文章をつなげたら違和感がないようにしましょう。
正しい順序にするための考え方のコツとしては、文頭と文末にくる文章を先に見つけてしまうことです。
接続詞や指示語があれば、文章のつながりを見つけやすくなります。
空欄補充の問題
空欄補充は文章の一部が空欄になっている問題です。
空いた部分に適切な文章と言葉を当てはめます。
空欄補充では、まずは文章をよく読み、全体を理解する力が求められます。
問題
以下の空欄に適する言葉を選べ
世界各地で異なる( 1 )が存在し、それぞれ独自の( 2 )を持っている。たとえば、日本の( 1 )は四季折々の変化が特徴的で、それに関連する( 2 )は豊かな色彩を表現している。
【選択肢】
1.文化 2.風習
1.言語 2.芸術
1.風景 2.料理
1.自然 2.建築
1.音楽 2.伝統
【解答・解説】
答え:1.文化 2.風習
ひとことアドバイス
文中の「世界各地で異なる」「独自の」というフレーズから、地域ごとの特徴を表す適切な漢字を選ぶ必要があります。選択肢の中で「文化」と「風習」は、地域ごとの独自性や特色を表現するのに適した単語です。他の選択肢も地域の特徴を表す単語ですが、文脈において「文化」と「風習」が最も自然に当てはまります。
空欄に単語を埋めて自然な流れになるか最終チェックしましょう。
長文読解の問題とは
長文読解は、長文を読む集中力と理解力が求められます。
評論文や随筆が長文の題材にされることが多い印象です。
長文は時間をとられるため、慣れておく必要があります。
限られた時間の中で長文を理解するためにも、日頃から読み物に慣れておきましょう。
【問題】
さて、よく言われるように、(イ)紙に記された楽譜は、実際の演奏によって音響として実現されない限り、いまだ音楽ではない。存在論的な視点から考えれば、この指摘はまったく正しい。しかしその一方で、作曲家が自らの音楽作品を提示し得るのは、楽譜という形においてでしかない。作曲家は、自分の作品を直に音響として人々に提出することはできないのである(独唱曲や独奏曲の場合ならまだしも、合奏曲であれば、複数の楽器を自分ひとりで操るわけにはいくまい)。作曲家が提示した楽譜は、演奏者によって演奏されて、音楽としての実体を得る。言い換えれば、作曲家が提示するものは、音楽作品そのものであるよりも、むしろ、その音楽作品の「テクスト」なのであって、演奏者は、その「テクスト」を解釈して音響化することで、その音楽作品を実現する。したがって、ある作品は、様々な演奏家によっていろいろな解釈の下で異なって実現され得るが、それらの諸実現がどれも同じひとつの「テクスト」に基づいてなされたものであるが故に、それらはすべて、そのひとつの特定の音楽作品として固定される――ベートーヴェンが作曲した「運命」交響曲は、フルトヴェングラーが演奏しても、ブーレーズが演奏しても、ベートーヴェンという作曲家の「運命」交響曲という作品なのである。
今ここで述べてきたような、音楽の筆記的特性とでも呼び得る性質は、今世紀の前衛音楽によって、単に受け継がれただけでなく、一層推し進められていった。作曲技法における筆記性が強まるだけでなく、同時に、演奏者に「解釈」の自由がほとんど残されていないような「テクスト」が書かれる傾向が促進され、音楽における「テクスト」の優位が絶対視されるようになっていったのである。このような音楽の筆記性は一九五〇年代の前衛音楽でほぼ飽和状態にまで達した――少なくとも、多くの音楽家たちはそう実感していた。そして一九六〇年代後期には、そうした筆記性の飽和への反動として、(ロ)非筆記的な即興演奏へと向かう動きが、突然、急進的な前衛音楽家たちの間に広がり始める。そうした即興演奏とは、正に、演奏する奏者同士の間で行われる音響を媒介とした( ① )コミュニケーションを主眼とした音楽である。演奏の現場で直に、演奏に参加している全員によって作られるその音楽には、書き記された「テクスト」といったものは存在せず、したがって、「テクスト」の作者としての「作曲者」というものもない。強いて言えば、そこでの演奏者全員がそのまま同時にその音楽の作曲者であって、その音楽は、つまり、「個人」の名をもっていないのである――音楽は、「( ② )」を獲得するのだ。
(出典:近藤譲『音を投げる 作曲思想の射程』)
1.文中の( ① )・( ② )に当てはまる言葉の組み合わせで正しいものを選べ。
A.①筆記的 ②無名性
B.①記録的 ②有名性
C.①筆記的 ②有名性
D.①口述的 ②無名性
E.①口述的 ②有名性
2.(イ)「紙に記された楽譜は、実際の演奏によって音響として実現されない限り、いまだ音楽ではない。」であるのはなぜかを表す次の文章の( )に適する言葉の正しい組み合わせはどれか。
作曲家が提示する楽譜は、そのままでは音楽作品の「テクスト」に過ぎず、演奏者によって解釈され音響化され( )を得ることで、はじめて音楽作品になるということ。
A.現実
B.実物
C.実写
D.事実
E.実体
3.下線部(ロ)非筆記的な即興演奏を表さないものを、次の中から1つ選べ。
A.演奏する奏者同士の間で行われる音響を媒体としたコミュニケーション
B.音楽における「テクスト」の優位の絶対視
C.筆記性の飽和への反動
D.「テクスト」といったものは存在しない
E.「作曲者」というものがない
解答・解説
1.D
①即興演奏は非筆記的である。
②テクストが存在しない中での音楽は、誰かが作曲・演奏したとおりにする必要はなく、あくまでも演奏者のその時の演奏が全てである。よって無名性の音楽といえる。
2.E
「テクスト」としての楽譜があることで、演奏する方法を実現できる。楽譜はあくまでもその方法を示すものであり、奏者が実際に音楽を奏でることによって、その音楽が実際の形となる。したがって最も当てはまるのは「実体」である。
3.B
A.「テクスト」としての楽譜がないため、奏者とのコミュニケーションによるところが大きい
B.音楽には「テクスト」が重要であるとする見方。これは即興演奏を意味しない。
C.筆記性に依存した音楽で満ちたため、新しい音楽として即興演奏が生まれた。
D.「テクスト」に頼らない音楽が即興演奏である。
E.作曲者の考えたとおりの演奏ではなく、即興演奏は、そのときの奏者の演奏によるため、作曲者がいるわけではない
ひとことアドバイス
長文に出てくる言葉の意味や、文章中で伝えたかったことなど、さまざまな問題が出題されます。
文章を読めばわかる問題が多いものの、もしわからなければ後回しにしましょう。
ペース配分を考えることも大事です。
非言語問題の例題
非言語問題は主に数学の問題が出題されます。
言語の問題より量が多く、素早く解かなければ間に合いません。
迅速に解くためにも公式を覚えましょう。
どのような問題が出題されるか把握しておけば、本番でも高得点をとることができます。
非言語問題は制限時間が短いため、速く正確に解く能力が要求されるでしょう。
推論とは
推論とは文字通り考えて答えを予想することで、限られた情報の中で事実を推測します。
頻出する項目なので、ぜひ対策しておきましょう。
問題
X、Y、Z、V、Wの5チームがラグビーのリーグ戦をおこなった。結果について以下のことがわかった。
Ⅰ ZはWにだけ勝った。
Ⅱ Wは3勝1敗であった。
Ⅲ YはXに勝った
すべての勝敗が確定をするためには、Ⅰ〜Ⅲとは別に、次のア、イ、ウのうち最低限どれが加わればよいか。AからHで1つ選びなさい。なお、引き分けはないものとする。
ア Vは3勝1敗であった。
イ 全勝のチームはいなかった。
ウ 全敗のチームはいなかった。
A.アだけ
B.イだけ
C.ウだけ
D.アとイ
E.アとウ
F.イとウ
G.アとイとウ
H.正しい推論はない
【解答・解説】
正解:A
IからIIIを踏まえた状況を示した以下の勝ち負け表を参照する。
X | Y | Z | V | W | |
X | ⚫️ | ○ | ① | ⚫️ | |
Y | ○ | ○ | ② | ⚫️ | |
Z | ⚫️ | ⚫️ | ⚫️ | ○ | |
V | ① | ② | ○ | ⚫️ | |
W | ○ | ○ | ⚫️ | ○ |
ア Vは3勝1敗であった。 ←①も②も勝敗が確定する。
イ 全勝のチームはいなかった ←問題文の情報からすでにわかっている。
ウ 全敗のチームはいなかった。←問題文の情報からすでにわかっている。
したがってアだけ判明すれば、全勝敗が確定するため、正解はAとなる。
ひとことアドバイス
推論はぶっつけ本番で解くのは難しく、苦手意識があるなら尚更事前に対策しておくべきです。
与えられた情報を頭の中、あるいは紙に書き出して整理しましょう。
ビジュアル化すると答えがわかりやすくなります。
割合の問題
割合の問題例をみてみましょう。
▽問題
ある商品に関して、新聞広告・テレビ広告・ウェブ・その他のどれを見てその商品を買ったかアンケートをとった。Webはテレビの1.1倍であり、Webは全体の33%であった。テレビ広告と回答した人数は新聞広告の回答者より1.2倍多かった。その他の数は全体の何%か求めよ。ただし、必要な時は最後に小数点第1位を四捨五入すること。
選択肢
A.12%
B.15%
C.17%
D.18%
【解答・解説】
正解:A
ウェブはテレビの1.1倍で、全体の33%に相当するので、テレビは33÷1.1=30%に当たる。また新聞は30÷1.2で25%。したがって「その他」は全体つまり100%-33%-30%-25%=12%
確率の問題
確率のパートでは発生率を求める問題が頻出し、分数で回答する事も多いです。
実際に例題をみてみましょう。
▽問題
XとYの2人がくじをひく。そのくじは1等賞が当たる確率が1/20、3等賞の当たる確率が1/5である。XとYのうち片方が1等賞、もう片方が3等賞を当てる,という事象が起きる確率を求めよ。
選択肢
A.2%
B.4%
C.5%
D.19%
【解答・解説】
正解:A
Xが1等賞を当てる確率が1/20, Yが3等賞を当てる確率が1/5なので、
Xが1等賞、Yが3等賞である確率は、1/20*1/5= 1/100であり、Xが3等賞、Yが1等賞である確率も同様に1/100なので、求める確率は、1/100*2= 2/100。すなわち2%となる。
ひとことアドバイス
確率の問題を解くにあたっては場合の数という公式を使い、解答を導くことができます。
分数、約分など、基礎的な計算を把握していれば答えられるでしょう。
金額の計算
金額の計算では、定価や割引、分配などの料金を出して答えます。
金額の計算といっても、煩雑な計算をすることはないでしょう。
問題
甲商店では600円の商品を50個仕入れて、原価の2割の利益を見込んで定価をつけた。また、乙商店では仕入れ値160円の廉価版商品を100個仕入れて、原価の4割の利益を見込んで定価をつけて売った。
甲商店は全部売れたが、乙商店は10個売れ残ってしまった。乙商店は甲商店よりも多くの利益を上げたい。乙商店が残り10個を値下げをするとき、売値は何円まで値下げできるか。
選択肢
A.244円
B.224円
C.184円
D.204円
【解答・解説】
正解:C
まず甲の利益を計算する。1個あたり仕入れ値600円の2割の利益で、50個あるから、甲の総利益は、
600 × 0.2 × 50 = 6000円
また、10個売れ残った時での乙の売上は、同様に考えれば、
160 × 0.4 × 90 = 5760円
よって、甲全部の利益以上となるには乙はあと10個で240円の利益を出さなければならない。したがって1個あたり少なくとも24円の利益は必要となる。このときの乙の売値は、
160 + 24 = 184円
ひとことアドバイス
非言語の金額計算の問題は、情報を適切に把握する力が求められます。このような情報を整理して理解する問題では、整理の仕方を工夫することが重要です。
例えばこの問題では、乙店の売れ残った商品を値引きして売った時の1個当たりの利益をxと置いて考えてみましょう。この問題の主な目標は、(甲店の総利益)<(乙店の総利益)となるような不等式を満たすxを求めることです。甲店は1個当たりの利益が120円の商品を50個売ったので、総利益は6000円となります。一方、乙店は一個当たりの利益が64円で90個売り、残りの10個の利益は10xと置けるので総利益は5760+10x円となります。従って、6000<5760+10xを解いて24<xとなり、残り10個は1個当たり24円以上の利益を出さなくてはならないとわかります。従って、売値は160+24=184で184円まで下げられることがわかります。
速度算の問題
非言語の問題では速度算も出題されます。
速度、距離、時間といった3つから情報があり、それらの数値をもとに計算し、解を求めます。
公式を覚えていれば解ける問題が多いので、公式を思い出すためにも復習することをおすすめします。
▽問題
次の表はバスPとバスQの時刻表である。XZ間を並行に走行する。Pはバス停Xを出発し、バス停Yに停車し、最後にバス停Zに着く。Qはバス停Zを出発し、バス停Yに停車し、最後にバス停Xに着く。
XY間は12km、YZ間は15kmで、バスは一定の速度で走行する。この時、[ ア ]と[ イ ]に入る時間として適切な組み合わせを求めよ。
なお秒部分は全て1分繰り延ばして考えよ。(例: 9時45分05秒に到着する場合は9時46分、9時50分30秒に到着する場合は9時51分着とみなす)
選択肢
A.ア:9:34 イ:9:52
B.ア:9:38 イ:9:52
C.ア:9:34 イ:10:02
D.ア:9:38 イ:10:02
【解答・解説】
正解:C
[ ア ]に関して、バス停YZ間の15kmを30分で走行していることから、XY間の12kmはYZ間では4/5 倍の時間がかかる。所要時間は30 * 4/5= 24分だから出発の9:10に足せば9:34。
[ イ ]に関しても同様に、YX間の12kmを21分で走行していることから、ZY間はその5/4の時間がかかる。所要時間は26分15秒だから出発の9:35に足せば、10:01:15。秒部分を繰り延ばして10:02
損益算の問題
損益算は、売買による損益を計算します。
商品を販売する時の損益や利益を求める問題で、特に原価、定価、売値、利益の4点がわかっていると求めやすいでしょう。
▽問題
料理好きな友人P、Q、Rが10,000円ずつお金を出し合って共用のオーブンを購入した。
お釣りを受け取ったPは、負担を同額にするためにQとRに900円ずつ渡した。
購入したオーブンはいくらだったか。
選択肢
A.27,000円
B.27,300円
C.28,000円
D.28,200円
E.29,100円
◎解答
正解:B
負担を同額にするためにPはもらったお釣りを三等分する。
よってお釣りの合計は900×3 = 2700円である。
10000 x 3 – 2700 = 27300円が商品の金額となる。
ひとことアドバイス
損益算は学校で習っていない場合もあるので、まったく知らない方もいるでしょう。
しかし、解き方がわかれば決して複雑な問題ではありません。
損益算の仕方を知っていれば、就職後も役立つシーンがあるはずです。
仕事算の問題
異なる時間で労働する人が2人いると仮定し、その2人が同時に仕事をした時にかかる時間を求めます。
計算に使うのは分数や割合、比です。
これらを理解していれば難しくないでしょう。
▽問題
ある書類の処理を全て終わらせるのに,Xは10日間、Yは8日間かかる。この処理をXとYの2人で行う場合、全て終わらせるのは何日目か。
なお2人で処理する場合も時間あたりの処理量は変わらない。
選択肢
A.2日目
B.3日目
C.4日目
D.5日目
【解答・解説】
正解:D
処理しなければいけない全部の量を1と考える。
するとX、Yそれぞれの1日あたりの仕事量は、
X : 1/10
Y : 1/8
2人で一緒に処理をする場合、1日の処理量は1/10+1/8= 9/40である。
仕事を終えるには1 ÷ 9/40=40/9
よって、4日と4/9 日。つまり5日目に終了する。
ひとことアドバイス
仮に全体の仕事量を1とすると、全体の中でどれだけの仕事をするか計算で求めやすくなります。
傾向としては、分数か割り算どちらかを使って解答することが多いです。
自分の解きやすい方法で求めましょう。
集合の問題
与えられている情報は限られていますが、その限られた情報をもとに答えを考えます。
数字と数字の中から一定の数字を求めるのです。
問題
クラス41人に対して、通学時に電車、バスを利用するかどうかに関してアンケートを取ったところ、電車を使う人が31人、バスを使う人は16人、電車もバスも使わない人が3人いた。
電車とバスの両方を使う人は何人か。
選択肢
A.9
B.12
C.15
D.18
【解答・解説】
正解:A
求めるべき人数は上図の濃い青い部分。これをxとおく。
よって、31 + 16 – x + 3 = 41 が成り立つので、これを解くとx = 9
したがって電車とバスの両方を使う人は9人。
ひとことアドバイス
非言語の集合の問題は、多層的な情報を処理する能力が求められます。このような重なり合った複数の情報を分析する問題では、ベン図を描くことが重要です。
例えばこの問題では、全体集合をX、電車通学の集合をY、バス通学の集合をZとした上で、電車のみ使う人をA、電車とバスを使う人をB、バスのみ使う人をCと置いて考えてみましょう。まず、YとZのいずれにも属さない人は3人なので、38人はYまたはZに属していることがわかります。なので、A+B+C=38が立式できます。次に、YはAとBから構成されているためA+B=31となり、同様にZはBとCから成るのでB+C=16となります。従って、これらの式より、B=9であり、答えは9人とわかります。
この様に、わからない部分を文字で置くことは集合の分野においても重要です。
場合の数の問題
可能性のあるすべてのパターンに答える問題です。
何通りになるか計算して答えを導きましょう。
▽問題
男子8人、女子6人の陸上部からマネージャーを2人選びたい。男女それぞれ1人ずつ選ぶとき、選び方は何通りか。
選択肢
A.14
B.24
C.28
D.42
E.48
【解答・解説】
正解:E
ひとことアドバイス
男子、女子の選び方がそれぞれ8通り、6通りであるので、 8×6= 48通り。
このような例題は順列です。
場合の数の中でも基本的な問題なので、公式を覚えれば応用にも使えるでしょう。
まずは順列の公式と解き方を学んでください。
性格検査の例題
性格検査は能力検査とは違い、正解がありません。
そのため、能力検査のように頭を悩ませて答えることはないでしょう。
とはいえ、自分の性格について問われるため、自己分析ができていないと回答に矛盾が生じてしまいます。
その結果、制限時間内に終わらない可能性があるのです。
性格検査の対策としては、どのような問題が出題されるか一通り目を通しておくことです。
問題例1以下の質問にあなたは考えや思考はどの程度あてはまるか。A、静かな場所が好きだB、賑やかな場所が好きだAに近い
どちらかといえばAに近い どちらかといえばBに近い Bに近い |
問題例2以下の質問にあなたは考えや思考はどの程度あてはまるか。1、あまり欲はないほうだ2、何事も引きずりやすい方だ3、新しいことに挑戦したい方だ
4、誰とでも仲良くできる方だ 5、感情を抑えられない方だ あてはまる どちらかといえばあてはまる どちらかといえばあてはまらない あてはまらない |
例題のように、さまざまな場面でどのように思考するか問われる問題が多いです。
1問1問で簡単ですが、問題数が約300問と大量なので、事前にどのような問題が出るのか確認し、心の準備をしておきましょう。
繰り返し過去問を解くと力がつく
SPIには傾向があり、パターンの同じ問題が出題されることが多いです。
そのため、SPIの過去問を何度も繰り返し解くことは非常におすすめです。
過去問や問題集に出ている問題を繰り返し解いているうちに、パターンがわかってくるはずです。
多くの問題をこなせば自然に力がついてくるでしょう。
実際にひたすら問題を解くことで実力を伸ばしてください。
まとめ
ここでは、能力検査や性格検査の例題をみてきました。
SPI特有の問題が多く出題されるので、事前に感覚をつかんでおくことをおすすめします。
問題集をたくさん解いているうちに、傾向に慣れて余裕が出てくるでしょう。
公式やパターンを覚えてしまえば、SPIの問題はそんなに難しくはありません。
高得点を取れる可能性が十分にあります。
ぜひ志望する企業の内定を獲得してください!