はじめに
SPIとは、就職活動や転職において避けて通れない試験です。
多くの企業が採用していますが、それはそれだけ有意義な選考ができると考えているからです。
SPIは実際、就活生の能力や性格を評価するための有用なツールです。
とはいえ、SPIといってもその範囲は広範囲にわたり、対策せずに臨むと思わぬ結果になってしまいます。
しっかり対策をして自信を持って臨みましょう。
本記事では、SPIを突破したい就活生のためにも、企業がSPIを実施する目的や適性検査との違い、効果的な勉強法までガイドしていきます。
ぜひ最後までお読みください。
SPIと適性検査は同じ?違う?
SPIと適性検査という言葉があり、どちらとも同じ意味に聞こえてしまう方も多いでしょう。
どちらがどう違うのか、それともまったく意味は同じなのか、ここで明らかにしていきます。
適性検査とはそもそも何?
適性検査とはその名の通り、適性を見極めるための検査です。
就活における適性検査とは、就活生が志望する業界や仕事にマッチしているか、ポテンシャルはあるかという評価を企業がする目的で実施されます。
適性検査と一口にいっても、性格検査もあれば、数学や国語の問題を解く能力検査もあります。
SPIとは
適性検査に対して、SPIという言葉があります。
SPIは適性検査の一つです。
企業が採用選考において導入するツールで、就活生は能力検査に加え、性格検査を受けることになります。
その結果は企業が採用選考するための判断材料となるのです。
SPIと適性検査は何が違うのか?
SPIと適性検査は同じ意味に聞こえますが、SPI=適性検査ではありません。
厳密にいうと、適性検査という大きな枠があり、その枠の中にSPIが入っているイメージです。
前述したように、SPIは適性検査の一つであり、適性検査はSPIを含めた総称です。
適性検査は就活のためとは限らず、就活以外の目的でも実施されることがあります。
適性検査にはSPI以外にもさまざまな種類があるのです。
目的と使用する場面が異なる
適性検査は適性を評価するためのテストなので、個人の能力や性格が中心に測定されます。
その一方で、SPIは特に企業の採用選考の時に利用されるツールです。
適性検査は企業の採用選考に特化していませんが、SPIは採用選考に特化した適性検査です。
適性検査とSPIはこの点で明らかな違いがあります。
出題内容が異なる
適性検査では言語能力や数理能力が求められます。
ほかにも性格診断や適職診断を含んでおり、扱っている分野は幅広いでしょう。
その一方でSPIは、言語能力や数理能力を中心に問うものが多く、職種に応じて具体的な問題が出題されます。
SPIが適性検査の一部なのはなぜ?
SPIは適性検査の一種であり、一部です。
そのため、SPIは適性検査だといえます。
SPIは個人の基本的な能力を測ります。
それは、企業が求める人材かをジャッジするためです。
適性検査が目指している個人の能力や適性を評価するという目的と合致しています。
以上のことを踏まえれば、適性検査とSPIの関係性がよく理解できるでしょう。
次からは、SPIの種類と使用する場面についてお伝えしていきます。
SPIは具体的にどこで使う?
SPIには4つのタイプがあります。
どんな種類があるか、主要な4つのタイプに焦点を当てて紹介します。
大卒採用「SPI3-U」
これは大学卒業予定者を対象とした採用のための試験です。
卒業生の基本的な学力や思考力を評価するために導入されます。
新卒採用プロセスにおいて、重要な役割を果たすのです。
企業はこの試験を通じて、若い才能を持つポテンシャルや適合性を評価します。
中途採用「SPI3-G」
こちらは中途採用者向けのSPIです。
すでに職務経験を持っている志望者に的を絞り、実務経験を裏付ける専門知識やスキルを測定します。
高卒採用「SPI3-H」
高卒者を対象としたSPIです。
基本的な学力が問われるのはもちろん、職業に対する適性や潜在能力も評価されるでしょう。
高卒者特有のニーズや特性に合った問題が出題され、これらの結果をもとに企業は評価します。
グローバル採用「GSPI3」
グローバル採用を目的としたSPIです。
国際的なビジネスシーンで求められるスキルを測定します。
英語はもちろん、コミュニケーション能力も問われます。
グローバルなシーンで活躍できる人材かを評価するために使われるツールです。
企業はなぜSPIを実施するのか?
企業は何となくSPIを導入しているわけではありません。
具体的な目的があって導入しています。
ここでは、企業がSPIを取り入れる目的について掘り下げていきます。
採用選考をスムーズにする目的
SPIは採用選考においてフィルター的な役割を果たします。
面接や書類選考だけではわからない部分を、SPIを通じて明確にできます。
だから就活生にSPIを受検してもらうのです。
適切な人材配置と教育のため
SPIは個人の能力を測る目的だけでなく、性格や考え方、行動パターンの測定もできるツールです。
つまり、その業種や仕事に向いているかどうか、企業はSPIのデータをもとに評価できるわけです。
もちろんSPIの結果がすべてではないですが、内定後の人材配置や教育戦略のために、SPIのデータが活用されることはよくあることです。
企業にとっては、個人の弱みと強みを理解し、会社で能力を十分に発揮してもらうためにも適材適所に調整するために役立つ資料となるのです。
SPI検査の内容と対策法
SPIにはどのような問題が出題され、どのように対策していけばいいのでしょうか。
能力検査の種類や対策法
SPIの中の能力検査では、言語理解力、数的処理能力、図形処理能力などが測定されます。
言語の問題では文章の理解や言葉の意味を正確に答える問題が多いため、普段から多くの文章に触れておくことをおすすめします。
非言語の問題は要するに数学です。
数的処理能力が求められるでしょう。
計算問題はもちろんですが、そのほかにも推論や集合、確率、割合、図形などさまざまな分野が出題されます。
公式や解法のパターンを知っていれば解きやすいでしょう。
性格検査の目的と対策法
性格検査がなぜ行われるかというと、企業が就活生の人格や思考、行動パターンを把握するためです。
これから雇う可能性のある人材について、企業も前もって把握しておきたいのです。
受検者が正直に回答することを前提として、企業は性格検査の結果を資料やデータとして活用します。
性格検査の結果をもとに採用選考を行えば、企業と受検者のミスマッチを防ぐことができると考えているのです。
SPIの準備はどのようにすればいい?
SPIで満足いくスコアを獲得して選考を突破したいなら、やはり対策が必須です。
対策しなくても大丈夫な自信があるならいいですが、根拠のない自信はあてになりません。
しっかり対策をして裏付けをして臨みましょう。
対策した上で結果が悪いならまだ納得できるでしょうが、対策せずに失敗したら後悔してしまう恐れがあります。
賢い対策法と役立つツール
SPI対策をするなら、効果的な対策法を知ることです。
試験内容に合わせて学習計画を立てましょう。
計画があったほうが効率的に取り組めます。
市販の問題集を使うのもいいですし、アプリを使うのもおすすめです。
分野別の対策のコツ
SPIの受検方法はいくつかありますが、主流なのはペーパーテストとコンピューターベースのテストです。
それぞれの受検方法によって対策法が異なります。
というのも、受検方法によって出題範囲が変わってくるからです。
ペーパーテストの場合はすべてマークシート方式です。
しかしWEBでのテストは基本的にパソコンを扱い、タイピングしながら回答を進めていきます。
SPI受検に向けたアドバイス
SPIが控えていると不安になるのは当然です。
しかし、不安を抱えたままではストレスになります。
ここでは、SPIに不安を抱える皆さんのためにもアドバイスを紹介します。
少しでも気を楽にしていただければ幸いです。
ストレス対策と時間管理
SPIは制限時間が決まっており、限られた時間の中で解いていく必要があります。
そのため時間管理は必須でしょう。
のんびりしている時間はありません。
時間のプレッシャーに慣れるためにも、ご自宅で時間を測りながら模試に取り組むのもおすすめです。
また、試験当日はプレッシャーなどのストレスがあると本来の力を発揮できないため、ストレス管理も上手にできるようにしましょう。
例えば、試験前に緊張したら深呼吸や瞑想をするなど、自分なりのストレス対策法を確立しておきましょう。
時間を意識しながらも、リラックスしながら受けて本領発揮しましょう。
性格検査は正直に答えるのが一番
性格検査に向けて特に対策は必要ありません。
あるとすれば自分を客観的に見て分析することです。
当日は直感で答えて構いません。
嘘をつかず、質問に対して正直に答えましょう。
正直に答えれば、企業も正確なデータを入手できます。
矛盾が生じず、一貫性のある回答をしましょう。
まとめ
適性検査とSPIの意味は混同しやすいですが、本記事で紹介したように、明確な違いがあることを踏まえ、対策に臨んでください。
なぜ多くの企業がSPIを導入するのか、その目的も理解することが大切です。
そして対策は主に能力検査に向けて行いましょう。
出題範囲を理解し、アプリや問題集を活用して効果的に対策してくださいね。