はじめに

SPIの試験対策では、出題パターンと解法のコツを理解することが成功への近道です。
なかでも過去に出題された実際の問題に取り組むことで、確実に実力が向上していきます。
過去の試験問題は本番の出題スタイルを体感できる貴重な教材となります。
これから就職活動を本格的に始める就活生に向けて、SPIの全体像を分かりやすく説明していきます。
実践的な問題演習と詳細な解説も用意していますので、ぜひチャレンジしてみてください。
SPIの対策が進まない方必見!適性検査と性格検査について両方解説!
SPIの過去問を解くことが大切な理由とは
SPIの試験対策において、過去問演習は最も効果的な方法の一つです。
最初のステップとして、実際の過去問に挑戦することから始めてみましょう。
このような取り組みによって、自分の弱点が明確になっていきます。
苦手分野を正確に把握することで、重点的な学習計画が立てられるでしょう。
不得意な項目でも、繰り返し問題を解くことで徐々に理解が深まっていきます。
非言語分野は特に、出題パターンに一定の傾向があるため、効率的な対策が可能です。
解き方のコツを掴んだら、問題集による演習を繰り返すことが大切です。
その後、再度過去問にチャレンジすることをおすすめします。
過去問演習は回数を重ねるほど、より大きな効果が期待できます。
継続的な学習により、問題と解法の両方が確実に身についていきます。
弱点克服に焦点を当てた学習を続けることで、確実に得点アップを実現できるでしょう。
この学習サイクルを地道に続けることが、合格への近道となります。
SPIの過去問や例題を学んでみよう
SPIの能力検査には、4つの主要な試験分野が設定されています。
言語問題と非言語問題を中心に、構造的把握力検査と英語テストで構成されているのです。
構造的把握力検査と英語テストは、企業によっては、実施しない場合もよく見られます。
一方で、言語分野と非言語分野は必須の出題範囲となっており、事前の準備が確実に活かされます。
言語分野はどんな問題?
SPI言語分野は、基礎的な国語力を測定する問題で構成されています。
学校の国語テストと同様に、文章の理解力や豊富な語彙知識が必要となります。
時間配分の感覚をつかむために、事前の演習を重ねることが重要です。
本番の緊張で時間管理がうまくいかず、得点を逃してしまう可能性があるのです。
適切に対策していくことで、確実に得点できる問題を取りこぼさないようにしましょう。
以下では、言語分野の各ジャンルの例題を紹介していきますので、チェックしてください。
二語の関係
示された二語の関係を考えて、それと対応する関係となるような言葉を選択してください。
例
写真:カメラ
計測:( )
【選択肢】
A. 定規
B. 時計
C. 温度計
D. 計算機
E. 体重計
【解答・解説】
C
SPIの二語の関係問題では、単語間の論理的なつながりを見抜く力が試されます。
この問題タイプでは、最初に示された二語の関係性を的確に理解することがポイントです。
設問の「写真:カメラ」は、「測定対象:測定器具」という関係性を示しています。
つまり、計測という測定対象に対して、それを測定する専用の器具を選ぶ必要があります。
選択肢を分析すると
定規:長さを測定
時計:時間を測定
温度計:温度を測定
計算機:計算を実行
体重計:体重を測定
「計測」という一般的な測定行為に対応する選択肢として、最も適切なのは温度計となります。
二語の関係問題では、以下のような関係性が頻出です。
- 目的と手段
- 全体と部分
- 原因と結果
- 対義語の関係
- 類義語の関係
このような基本的な関係性のパターンを把握しておくと、解答の精度が高まります。
以下の記事でさらに問題を紹介していますので、ぜひチャレンジしてください。
語句の意味
他人に迷惑をかけることを気にせず、自分の欲望に従って行動する様子
【選択肢】
A. 自己中心的
B. 思いやりがある
C. 協調性がある
D. 謙虚
E. 礼儀正しい
【解答・解説】
A. 自己中心的
SPIの語句の意味問題では、日常的な言葉の定義を正確に理解することが求められます。
設問文が示す「他人への配慮がなく、自分の欲求を優先する行動」を表す最適な言葉を選びましょう。
「自己中心的」という言葉は、自分の都合だけを重視する態度を的確に表現しています。
語句の意味を問う問題では、単に言葉の表面的な意味だけでなく、文脈における適切な使用法も理解しておく必要があります。
語句の意味問題について、詳しく勉強したい方は以下の記事をチェックしてみましょう。
語句の用法
彼は新しい課題に取り組むことが多い
【選択肢】
A. 彼女は会議に遅れることがたまにある
B. この装置は故障することが稀だ
C. 私がジョギングすることは決してない
D. その計画は変更されることがしばしばある
E. 彼は仕事を避けることが得意である
【解答・解説】
D. その計画は変更されることがしばしばある
SPIの語句の用法問題では、文章表現の形式や頻度を表す言葉の使い方を正確に理解します。
設問文の「することが多い」は、高い頻度で物事が発生することを示す表現です。
「しばしばある」という表現も同様に、事象が頻繁に起こることを意味します。
たまにある:低頻度
稀だ:とても低頻度
決してない:皆無
しばしばある:高頻度
得意である:頻度を表さない
語句の用法問題について、詳しく勉強したい方は以下の記事をチェックしてみましょう。
文章の整序
つぎのアからオを意味が通るように並び替えたとき、2番目と3番目にくる文の組み合わせを選びなさい。
ア 見事な結果を出し、
イ 彼女は長年の研究に没頭し、
ウ 未知の科学的領域を開拓することに成功した。
エ その過程で多くの困難に直面したが、
オ 最終的には世界を驚かせる発見に至った。
【選択肢】
A.アとエ
B.エとア
C.イとエ
D.エとウ
E.ウとオ
F.オとイ
【解答・解説】
B
語順を正しく並べ替える問題の解き方について説明します。
正解はBの「エとア」となります。
文章の流れを分析していきましょう。
はじめに置くべき文は「イ」です。
研究者の長期的な取り組みを示すこの文が、物語の出発点となるためです。
続いて「エ」と「ア」が順に配置されます。
研究過程での苦難と、それを乗り越えた成果という展開が自然な流れを作り出すためです。
その後に「ウ」が入り、最後は「オ」で締めくくられます。
新たな発見から世界的な成果へと続く展開が、文章全体の完成度を高めています。
完成した文章の並びは以下の通りです。
イ:研究への没頭
エ:直面した困難
ア:結果の達成
ウ:新領域の開拓
オ:世界的な発見
文章の順序を考える際は、時系列や因果関係に注目することで、正しい並びが見えてきます。
語順整序の学習を深めたい方は、文章の構造や接続関係について詳しく解説した記事をご覧ください。
空欄補充
経済の急激な( )により、多くの企業が新たな戦略を模索している。
【選択肢】
A.進歩
B.変動
C.成長
D.拡大
E.収縮
【解答・解説】
B
適切な言葉を選ぶ問題の解き方を説明します。
正解はBの「変動」です。
空欄に入る最適な単語を選ぶポイントを見ていきましょう。
この問題文のカギとなるのは「急激な」という表現です。
経済の急激な状態変化を最も正確に表現できる言葉を選ぶ必要があります。
他の選択肢を分析すると
「進歩」は技術などの発展を表す際に使用されます
「成長」は緩やかな上昇傾向を示します
「拡大」は規模の増加を意味します
「収縮」は規模の縮小のみを指します
一方で「変動」は
- ・プラスとマイナス双方の変化を含みます
- ・急激な状況の変化を表現できます
- ・経済用語として一般的に使用されます
文脈に合った言葉を選ぶ際は、前後の言葉との相性や、その単語が持つ意味の範囲を考慮することが大切です。
空欄補充の学習を深めたい方は、語彙力と文脈理解力を高める方法について解説した記事をチェックしてください。
長文読解
【問題】以下の文章を読み、問いに答えなさい。
デジタル化の進展は、教育分野にも大きな変化をもたらしている。伝統的な教室での学びとは異なり、オンライン教育は時間や場所の制約を超え、多様な学習スタイルを可能にしている。オンライン教育の普及は、特に遠隔地に住む学生や、時間的制約がある学生にとって、大きな恩恵をもたらしている。
しかし、オンライン教育には課題も存在する。技術的な問題やアクセスの不平等は、オンライン教育の普及における大きな障壁となっている。インターネット接続の品質やデジタルデバイスの利用可能性は、地域や経済状況によって大きく異なり、これが教育の機会に格差を生むことになる。また、オンライン学習に必要な自己管理能力や自律性は、すべての学生に備わっているわけではない。
加えて、オンライン教育の普及は、教師の役割にも影響を及ぼしている。教師は、オンラインでの授業の設計や運営において新たなスキルを身につける必要がある。オンライン授業では、学生の参加を促進し、学習成果を確実にするために、より工夫が求められる。しかしながら、オンライン教育における教師の役割の変化に対する十分な研修やサポートが提供されていない場合が多い。
未来の教育においては、オンライン教育と伝統的な教室教育の融合が期待されている。いわゆるブレンデッドラーニングと呼ばれるこのアプローチは、オンライン教育の利点と教室での対面学習の利点を組み合わせることを目指している。これにより、学習の効果を最大化し、教育の格差を減少させられると期待されている。しかし、このような教育システムの実現には、適切な技術基盤の整備、教師の研修、教育内容の革新が必要である。
【設問】
1.オンライン教育が伝統的な教室教育と異なる点は何ですか?
ア:オンライン教育では、時間や場所に縛られずに学習することが可能であり、伝統的な教室教育よりも学習スタイルが柔軟です。
イ:オンライン教育はデジタルツールを活用し、インタラクティブな学習体験を提供することが多いが、伝統的な教室教育では対面での直接的なやりとりが中心です。
ウ:オンライン教育では主に数学や科学の授業が提供され、文系科目は伝統的な教室教育でのみ行われる。
A. アだけ
B. イだけ
C. ウだけ
D. アとイ
E. アとウ
F. イとウ
【解答・解説】
D
ア(正解)はオンライン教育の利点の一つは、その柔軟性です。学生は自宅や他の場所から、自分のスケジュールに合わせて授業を受けられます。これは、特定の時間に特定の場所で行われる伝統的な教室教育とは大きく異なります。
イ(正解)はオンライン教育では、ビデオ講義、インタラクティブなクイズ、ディスカッションフォーラムなど、多様なデジタルツールが使用されます。これにより、学生はより積極的に学習に参加し、個々の理解度に応じた学習が可能になります。これは、伝統的な教室での一方向的な授業形式とは異なる点です。
ウ、この回答は誤っています。オンライン教育は数学や科学に限定されず、文系科目を含む幅広い分野で提供されています。文系科目もデジタル教育のプラットフォームで効果的に教えられており、オンラインと伝統的な教室教育の間に科目別の区分は存在しません。
【設問】
2.オンライン教育の普及における主な課題は何ですか?
ア:技術的な問題やアクセスの不平等。インターネット接続の品質やデジタルデバイスの利用可能性に地域や経済状況による格差があり、教育の機会に不平等を生んでいます。
イ:オンライン教育の内容が非常に複雑で、ほとんどの学生に理解できない。オンライン教育の内容が伝統的な教室教育よりも難解であるため、学生がついていけないことが問題になっています。
ウ:オンライン教育における教師の技術不足。多くの教師がオンライン教育のツールを適切に使いこなせず、授業の質が低下している。
A. アだけ
B. イだけ
C. ウだけ
D. アとイ
E. アとウ
F. イとウ
【解答・解説】
A
ア(正解)はオンライン教育の普及における実際の大きな課題を指摘しています。インターネット接続の品質やデジタルデバイスの利用可能性は、地域や経済状況によって大きく異なることがあります。これにより、特定の学生群が教育の機会を十分に得られないという不平等が生じています。オンライン教育は理論上、多くの人に教育を提供する手段として有効ですが、実際にはこれらの技術的およびアクセスに関する障壁が存在します。
イはオンライン教育の内容が必ずしも伝統的な教室教育より難解であるとは限りません。むしろ、多くのオンライン教育プログラムは学生の理解を促進するために設計されており、インタラクティブな学習ツールや個別のサポートを提供しています。この回答は誤解を招くものです。
ウは一般的な課題としては不適切です。確かに一部の教師はオンライン教育ツールに慣れていないかもしれませんが、多くの教育機関では教師に対する適切な研修やサポートが提供されています。教師の技術不足がオンライン教育の普及における主要な障壁とは言えないでしょう。
【設問】
3.教師にとってのオンライン教育の普及に伴う変化とは何ですか?
ア:オンライン教育の普及により、教師は従来の教科書を完全に排除し、すべての教材を自ら作成する必要がある。
イ:教師は、オンラインでの授業の設計や運営に新たなスキルを身につける必要があり、特にテクノロジーを活用した教育方法や学生のオンライン参加を促進する手法を習得すること。
ウ:学生の学習進捗や理解度をオンライン環境で効果的に評価するための新しいアプローチを開発し、適用する必要がある。これには、オンラインテストや課題の提出、フィードバックの方法などが含まれる。
A. アだけ
B. イだけ
C. ウだけ
D. アとイ
E. アとウ
F. イとウ
【解答・解説】
F
ア、この回答は誤解を招くものです。オンライン教育が教師に従来の教科書の使用を完全に排除し、すべての教材を自ら作成することを要求するわけではありません。実際、多くのオンライン教育プログラムでは既存の教科書や教材が活用され、デジタルリソースによって補完されます。オンライン教育においても、既存の教材は重要な役割を果たし続けています。
イ(正解)はオンライン教育の普及は教師に新たな技術的スキルと教育方法の習得を要求しています。オンラインで効果的に教えるためには、デジタルツールの使用方法、インタラクティブな授業の設計、オンラインでの学生の参加や関与を促進する方法など、新しいスキルとアプローチが必要です。これは伝統的な教室設定とは異なる課題を提起します。
ウ(正解)はオンライン教育では、学生の学習進捗や理解度を評価する方法も変化します。教師は、オンラインテスト、課題提出、フィードバックの提供など、新しい評価手法を開発し適用する必要があります。これは学生がオンライン環境でどのように学習しているかを理解し、適切な支援を提供するために重要です。
【設問】
4.ブレンデッドラーニングとは何でしょうか、その目的は何ですか?
ア:ブレンデッドラーニングは、オンライン教育と伝統的な教室教育を組み合わせた教育形態です。その目的は、オンライン教育の柔軟性とアクセシビリティと、教室での直接的な対面教育の利点を兼ね備えることにあります。
イ:ブレンデッドラーニングは主にオンラインゲームを通じた教育であり、学生のエンターテイメントと娯楽を目的としています。この方法では、ゲームベースの学習を中心に授業が構成されます。
ウ:このアプローチは、個々の学生に合わせたカスタマイズされた学習体験を提供し、学習の効果を最大化することを目的としています。オンラインリソースと対面授業のバランスを取ることで、学生のニーズに応じた柔軟な学習環境を作り出します。
A. アだけ
B. イだけ
C. ウだけ
D. アとイ
E. アとウ
F. イとウ
【解答・解説】
E
ア(正解)はブレンデッドラーニングは、オンライン教育の柔軟性とアクセシビリティを伝統的な教室教育の対面指導の利点と組み合わせた教育形態です。このアプローチの目的は、両方の教育形態の長所を活用し、より効果的で包括的な学習体験を提供することにあります。
イ、この回答はブレンデッドラーニングの概念を誤解しています。ブレンデッドラーニングは、オンラインゲームベースの教育とは異なり、ゲームだけを中心にした教育方法ではありません。ゲームを教育ツールとして使用することはありますが、ブレンデッドラーニングはオンラインと対面教育の組み合わせに重点を置いています。
ウ(正解)はブレンデッドラーニングのもう一つの目的は、学生の個別のニーズに合わせてカスタマイズされた学習体験を提供することです。オンラインリソースと対面授業を適切に組み合わせることで、学生は自分に合った方法で学習するでき、学習成果の向上が期待されます。
長文読解問題について、詳しく勉強したい方は以下の記事をチェックしてみましょう。
非言語の問題はどんな問題?
非言語分野の特徴と学習方法について説明します。
数的処理能力を測る非言語問題は、計算力だけでなく論理的な思考力も問われます。
問題の傾向を把握して適切な解法を身につけることで、確実な得点につながるでしょう。
非言語分野の出題形式は以下の7つに分類されます。
これから各分野の具体的な例題を見ていくことで、解法のコツを理解していきましょう。
割合・比
▽問題
あるテレビ局のADが、ドラマ撮影スタッフ160名のために事前に弁当を発注することとなった。
弁当は4種類で昼食と夕食分を用意する。スタッフは選択肢の中から昼食と夕食の弁当を自由に選べる。
選択肢は、幕の内弁当、ハンバーグ弁当、唐揚げ弁当、カレーの4種類である。
下記は、ADがスタッフ160人全員にヒアリングしたアンケートをまとめた表のうち一部を示したものである。
例えば、昼食にハンバーグ、夕食に幕の内弁当を選んだ人は7人いる。
昼食に唐揚げ弁当を選んだ人全体のうち40%が夕食にカレーを選んだということがわかった。
昼食に唐揚げ弁当、夕食にカレーを選んだ人数を求めよ。
【選択肢】
A 8
B 12
C 16
D 20
昼食 | ||||||
幕の内 | ハンバーグ | 唐揚げ弁当 | カレー | 合計 | ||
夕食 | 幕の内 | () | 7 | 3 | 15 | 30 |
ハンバーグ | () | 6 | 10 | 11 | 36 | |
唐揚げ弁当 | 9 | 14 | 5 | 8 | 36 | |
カレー | ( ) | 15 | ( ) | () | ( ) | |
合計 | 32 | 42 | ( ) | () | 160 |
【解答】
C
昼食に唐揚げ弁当を選んだ人数をxとおくと、問題文より3+10+5+0.4x=xの公式ができる。解くとx=30。正解は0.4x=12のCとなる。
幕の内 | ハンバーグ | 唐揚げ弁当 | カレー | 合計 | |
幕の内 | (5) | 7 | 3 | 15 | 30 |
ハンバーグ | (9) | 6 | 10 | 11 | 36 |
唐揚げ弁当 | 9 | 14 | 5 | 8 | 36 |
カレー | (9) | 15 | (12) | (22) | (58) |
合計 | 32 | 42 | (30) | (56) | 160 |
割合問題について、詳しく勉強したい方は以下の記事をチェックしてみましょう。
推論
▽問題
P、Q、R、Sの4人兄弟がいた。4人の年齢に関して次のことが分かっている。
Ⅰ 4人合わせて32歳である。
Ⅱ PとQは同じ年齢である。
Ⅲ RはPよりも2歳年上である。
Sが12歳であるとき、Rは何歳であるか。
【選択肢】
A. 4歳
B. 6歳
C. 8歳
D. 10歳
E. 12歳
【解答・解説】
C
数値を使った推論問題の解き方について説明します。
【4人兄弟の年齢問題】
この問題は与えられた条件から順に考えていきます。
最初にPの年齢をxとおくことで、他の人の年齢が導き出せます。
P = x歳
Q = x歳(PとQは同年齢)
R = (x + 2)歳(Pより2歳上)
S = 12歳(問題文より)
全員の年齢の合計が32歳なので:
x + x + (x + 2) + 12 = 32
3x + 14 = 32
3x = 18
x = 6
したがって、Rの年齢は(6 + 2) = 8歳となります。
▽問題
ある高校の学生200人の数学の成績について、以下のことがわかっている。
Ⅰ 70点以上80点未満の男子学生は80人いる。
Ⅱ 80点以上の学生は10人いる。
Ⅲ 70点未満の学生は70人いる。
70点以上80点未満の女子学生は何人いるか。
【選択肢】
A. 20人
B. 25人
C. 30人
D. 35人
E. 40人
【解答・解説】
E
まず人数を整理していきます。
全体の分布
80点以上:10人
70点未満:70人
総数:200人
次に70点以上80点未満の内訳を求めます。
全体の人数:200人
それ以外の人数:80人(10人 + 70人)
この点数帯の総数:120人
男子学生数:80人
女子学生数:40人(120人 – 80人)
推論問題では、条件を整理して段階的に考えることが重要です。
さらに詳しく推論について知りたい方は、以下の記事も見てみましょう。
図表読み取り
▽問題
ある市の3地区X、Y、Zの有権者の人数を調査した。
以下はそれをまとめた表である。
表1は年齢別に有権者の人数を集計したもの、表2は3地区合計の有権者数に対する各地区の有権者数の割合を示したものである。
(?)に入る人数を答えよ。
表1
(横軸が年齢、縦軸が地区)
18歳以上20歳未満 20歳以上30歳未満 30歳以上60歳未満 60歳以上75歳未満 75歳以上
X 420 2218 5887 1998 1477
Y 323 2010 6626 2411 (?)
Z 600 3900 7000 800 2500
表2
(横軸が地区、縦軸が3地区合計の有権者数に対する各地区の有権者数の割合)
X Y Z
3地区合計の有権者数に対する各地区の有権者数の割合(%) 30% 33% 37%
【選択肢】
A.1,240
B.1,530
C.1,830
D.2,140
【解答・解説】
C
2つの表の情報を知ることで、未知の数値を割り出せます。
計算の手順を整理します。
・X地区の合計数を算出
18歳以上20歳未満:420名
20歳以上30歳未満:2,218人
30歳以上60歳未満:5,887人
60歳以上75歳未満:1,998人
75歳以上:1,477人
合計:12,000人
・全体の有権者数を計算
X地区は全体の30%
12,000人÷0.30 = 40,000人
・Y地区の総人口を計算する
全体の33%を占める
40,000人 × 0.33 = 13,200人
・Y地区の欠損値の計算
Y地区数:13,200人
既知の数値の合計:323 + 2,010 + 6,626 + 2,411 = 11,370人
欠損値:13,200人 – 11,370人 = 1,830人
表の読み取り問題では、与えられた数値の関係性を丁寧に確認することが重要です。
併せて、以下の記事もチェックしておきましょう。
集合
▽問題
クラス46人に対して、通学時に電車、バスを利用するかどうかに関してアンケートを取ったところ、電車を使う人が28人、電車もバスも使わない人が5人いた。
バスのみで通学している人は何人か。
【選択肢】
A 7人
B 13人
C 18人
D 23人
【解答・解説】
B
このような問題は集合の考え方を使って整理すると分かりやすくなります。
全体の人数から各条件に当てはまる人数を引いていく方法で解いていきましょう。
クラスの状況を整理すると
全体の人数:46人
電車利用者:28人
どちらも使わない人:5人
ここからバスのみの利用者を求めます。
全体から電車利用者を除く:46人 – 28人 = 18人
さらにどちらも使わない人を除く:18人 – 5人 = 13人
したがって、バスのみで通学している人は13人となります。
このような問題では以下の点に注意しましょう。
- ・全体の人数を把握する
- ・重複する要素を考慮する
- ・段階的に計算を進める
集合に関する問題では、このように条件を一つずつ丁寧に処理していくことが大切です。
さらに詳しく知りたい方は、以下の参考記事もチェックしてください。
確率
▽問題
サイコロを1つ振って、5が出る確率
【解答・解説】
1/6
サイコロの指示がなければ1~6の目が出る立方体としましょう。
この場合は1~6のうち、5が出る確率なので1/6が答えとなります。
▽問題
サイコロを2つ振って、2つとも5が出る確率
【解答・解説】
1/36
5が出る確率が2回なので、1/6 × 1/6 = 1/36 となります。
▽問題
あみだくじで当たりハズレを作った。選択肢は15個でそのうち当たりは3つだけである。
9人が順番にそれぞれ選択肢を選んであみだくじをスタートした。
最初にあみだくじの選択肢を選んだ2人がどちらともハズレとなる確率を求めよ。
【選択肢】
A 22/35
B 44/75
C 5/7
D 2/5
【解答・解説】
A
確率に関する基本的な問題の解き方について説明します。
【1つのサイコロの確率】
確率は起こりうる全ての場合のうち、求める事象が起こる場合の割合で表します。
通常のサイコロの場合
出る目の種類:1から6まで
全体の数:6通り
5の目が出る場合:1通り
確率:1/6
【2つのサイコロの確率】
独立した事象が同時に起こる確率は、それぞれの確率を掛け合わせます:
1つ目で5が出る確率:1/6
2つ目で5が出る確率:1/6
両方とも5が出る確率:1/6 × 1/6 = 1/36
【あみだくじの確率】
条件を整理すると
全選択肢:15個
当たり:3個
ハズレ:12個
2人連続でハズレを引く確率:
1人目がハズレを引く確率:12/15
2人目がハズレを引く確率:11/14
2人ともハズレの確率:12/15 × 11/14 = 22/35
確率の問題では、全体の数と求める事象の数を明確にすることが重要です。
確率問題について、詳しく勉強したい方は以下の記事をチェックしてみましょう。
SPIの確率はどんな問題?SPIの例題や試験対策法を具体的にご紹介!
場合の数
▽問題
男子8人、女子6人の陸上部からマネージャーを2人選びたい。男女それぞれ1人ずつ選ぶとき、選び方は何通りか。
【選択肢】
A. 14
B. 24
C. 28
D. 42
E. 48
【解答・解説】
E
組み合わせを使った問題の解決方法について説明します。
それぞれの役割から独立して選ぶ場合は、各人数の数を合わせます。
具体的な計算手順
男子マネージャーの選択肢:8人
女子マネージャーの選択肢:6人
総組み合わせ数:8 × 6 = 48通り
選ぶ順番は関係なく、男女1人ずつという条件を満たせばよいため、単純な掛け算で求められます。
▽問題
サークルのメンバー8人が海外旅行に行くことになった。ハワイに行くグループが5人、オーストラリアに行くグループが3人であるとき、グループの作り方は何通りありえるか。
【選択肢】
A. 24
B. 28
C. 40
D. 48
E. 56
【解答・解説】
E
グループ分けは8人の中から3人を選ぶ組み合わせとして考えます。
全体人数:8人
オーストラリアに行く人数:3人
計算式:8C3 = 8!/(3! × 5!) = 56通り
ポイント
- ・選ぶ順番は関係ないため組み合わせを使う
- ・残りのグループは自動的に決定するため不要
- ・分母分子の約分に注意する
その場合の数の問題では、どの条件が重要であるかを見極めることが大切です。
他の場合の数の問題についてチャレンジしてみたい方は、以下の記事もチェックしましょう。
計算
▽問題
ある自動車学校には100人の生徒が登録している。大学生と社会人がいて、普通自動車免許と大型二輪免許を取りたい人が混在している。自動車の免許を取りたい大学生は大型二輪免許の免許を取りたい大学生より10人多かった。
また、大学生と社会人の人数差は40人であった。
大学生は何人か。
【選択肢】
A.30人
B.53人
C.70人
D.88人
【解答・解説】
A
条件を整理して解いていきましょう。
全体の数と数の差から基本的な分布をチェックします。
登録者総数:100人
大学生と社会人の差:40人
多い方:(100 + 40) ÷ 2 = 70人
少ない方:(100 – 40) ÷ 2 = 30人
大学生の免許取得希望について:
普通免許希望者が二輪免許希望者より10人多い
大学生の数Uとすると
二輪免許:(U – 10) ÷ 2
普通免許:(U + 10) ÷ 2
条件を満たす整数値は30人となります。
▽問題
外周50kmの湖の同じ地点から、Aさんは時速8kmで、Bさんは逆方向に向けて時速7kmで同時にスタートしました。AさんとBさんが最初に出会うのは、スタートしてから何時間何分後でしょうか?
【解答・解説】
時速と距離から時間を求めます:。
外周:50km
Aさんの速さ:時速8km
Bさんの速さ:時速7km
相対速度:8 + 7 = 15km/時
計算手順
出会うまでの時間:50 ÷ 15 = 10/3時間
分に換算:20分(1/3 × 60)
答え:1時間20分
計算問題では、与えられた数値の関係性を正確に理解することが大切です。
計算問題について、詳しく勉強したい方は以下の記事をチェックしてみましょう。
まとめ
これまで、SPI試験対策における重要なポイントを詳しく解説してきました。
ここで、もう一度効果的な対策方法を振り返りましょう。
言語分野では、語彙力や文章理解力が試されます
独特な出題形式を理解し、効率的に解答する力をつけることが大切です。
非言語分野では、数式や解法のパターンを習得することで、短時間で正確に解答できるようになります。
SPI試験は慣れが重要です。
過去問を何度も解くことで、出題パターンを把握し、スムーズに解答できるようになります。
学習のポイント
- ・1日に数問ずつ解き継続的に学習する
- ・間違えた問題は、必ず解き直して理解を深める
- ・模擬試験を活用し、時間配分の練習をする
本記事で紹介した学習方法を参考にしながら、実際の過去問題にチャレンジ してみてください。
また、以下の記事ではSPIの陥りやすい失敗談を紹介しています。
試験本番で同じミスをしないためにも、ぜひ参考にしてください。
SPIの意外に知らない落とし穴とは?陥りがちな失敗談を解説!