記事更新日:2024/3/3/
SPIの対策にお金を使いたくない!コストのかからない対策法を徹底解説!

はじめに

SPIテストは、企業と就活生のマッチングを目的に行われるものです。

ここでは、初めてSPIを受ける方でもわかりやすいように、SPIとは何かという内容から、対策に役立つ問題集を紹介していきます。

そもそもSPIとはどんな試験?

SPIにおける性格検査は、人格特性を測るための試験です。

受検者の性格や行動、コミュニケーションスキル、ストレス耐性などを評価し、企業に合うかどうかを測ります。

SPIの性格検査では、自分の性格について質問に答えていきます。

正直に回答していくことで、結果にあなたの思考や行動パターン、特性が表れます。

それを企業は把握したいのです。

そして社風に合うか、入社後にどの部署に配属するかなど考えます。

ほかにも、面接時の資料として使うこともあります。

SPIの性格検査の結果と、実際に面接で訪れた就活生の人柄を見て一貫性をみるのです。

嘘をついては矛盾した結果になるため、実際の自分の人格とズレが生じます。

となると企業としても一貫性がないと判断し、選考を見送る恐れがあるのです。

正直に答えたからといって大きな損はないので、ぜひ素直に回答してください。

SPIを導入する企業側の利点とは 

企業はなぜわざわざSPIを導入するのでしょうか。

企業側のメリットを伝えていきます。

ミスマッチを防げる

理由の一つは、就活生が自社の雰囲気や仕事に合っているか判断するためです。

企業としては、ミスマッチな人材を確保するよりも、自社に合った人材を確保したいのです。

しかし面接だけでは思考や行動パターン、人格を知るには不十分です。

だからSPIの性格検査を実施しているのです。

就活生の適性を判断できる

性格検査の結果から、就活生の人格はもちろん、行動パターンや思考も見えてきます。

その結果は主に採用プロセスや人材評価で利用され、就活生の適性や職場でのパフォーマンスの予測に役立ちます。

 就活生のスキルを測るため

SPIを導入すれば、企業は就活生にどれだけ能力があるか評価できます。

SPIの能力検査では、言語能力や数学的思考能力、分析能力などが問われます。

問題にどのくらい正答するかによって、企業は就活生の能力をみているのです。

そして自社の業務を遂行できそうか考える時の判断材料にするのです。

 

入社後の配属先を決めるため

性格検査の結果から、企業はその就活生が入社後、どの部署に適性があるかを判断します。

より良い人材配置ができるため、あらかじめ性格検査をおこなうのです。

SPIの検査は2種類

SPIの検査内容は、大きく分けて2種類あります。

性格検査

SPIの一つに、性格検査があります。

こちらは個人の適性を知る目的で実施されます。

問題ではなく質問という形で出題されるため、アンケートに答えるかのような感覚で取り組めるでしょう。

自分のことについて聞かれていて、それについて答えればいいだけなので頭は使いません。

自分のことについて直感的に回答していけばいいのです。

性格検査で出題される質問は、人との接し方から仕事への取り組み方までさまざまです。

頭は使わないといっても、約300問もの膨大な質問に30~40分で回答しなければならず、速さが求められます。

直感に従って正直にサクサク回答していかなければ、最後の質問まで回答できません。 

能力検査

能力検査は性格検査とは異なり、しっかり頭を働かせて解いていく問題です。

一般教養が出題され、主に言語や非言語などの問題で構成されています。

中学・高校で習った範囲が多く出題され、大学入試レベルほど難しくはありません。

言語の問題は、学校で受けたような国語の試験内容に似ています。

非言語では、高校数学I・Aまでの学習範囲の中から出題されるでしょう。

能力検査の内容

能力検査の中でもいくつかパートが分かれているので、一つずつみていきましょう。 

言語問題

言語の分野は、文章の理解や文法、語彙の知識、文章作成などの領域で評価されます。

例えば、文の意味や論理的な関係を理解するための問題、文法ルールに基づいた語句の選択問題が出てきます。

所要時間は30分~40分です。

言語問題 出題傾向の高い試験
二語の関係 テストセンター、ペーパーテスト
熟語の意味 テストセンター、ペーパーテスト
熟語の成り立ち Webテスティング、インハウスCBT
語句の用法 テストセンター、ペーパーテスト
文の並べ替え テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT
空欄補充 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT
長文読解 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト

非言語の問題

非言語では、中学で習う数学が試験範囲なので、それほど難しくはありません。

与えられた図形からパターンを予想し、答えを導く問題などが出題されます。

30分で30問程度解くことになるため、1問に多くの時間はかけられません。

非言語問題 出題傾向の高い試験
推論 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
図表 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
集合 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
順列 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
確率 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
割合・比率 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
料金の割引 テストセンター、ペーパーテスト
損益算 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
仕事算 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
速度 テストセンター、Webテスティング、インハウスCBT、ペーパーテスト
代金精算 テストセンター
資料読み取り テストセンター
長文読み取り テストセンター
整数 Webテスティング、インハウスCBT

英語

英語の試験は必ずあるわけではありません。

企業が任意で導入する科目で、ない場合のほうが多いでしょう。

しかし仕事上、英語をよく使う企業の場合は、SPIに英語が含まれることがあるので気を付けましょう。

英語の問題といっても、中学で学ぶ一般的な英語の問題が出てきます。

最低限の英語の知識があれば解ける問題が多いです。

制限時間は30分~40分で、40問近く出題されます。 

英語問題 出題傾向の高い試験
同意語・反意語 テストセンター、ペーパーテスト
空欄補充 テストセンター、ペーパーテスト
英英辞典 テストセンター、ペーパーテスト
語文訂正 テストセンター、ペーパーテスト
和文英訳 テストセンター、ペーパーテスト
長文読解 テストセンター、ペーパーテスト

構造的把握

構造的把握検査は必須科目ではないですが、企業によって出題される場合があります。

構造的把握検査においては、情報の全体像を客観的に捉え、細かく情報を分析し、問題を解決するための能力を試験します。

論理的な順序や関係性を解析する力が求められます。

物事の本質を理解していなければ解けない問題が多く、論理的思考が求められます。

日頃から物事をロジカルに考える習慣をつけておくといいです。

構造的把握力検査はテストセンターのみでの受検となります。

ざっくりいうと、物事の仕組みや構造について答えていけばいいのです。

特別難しい内容ではないので、対策次第で高得点がとれます。

短期間でも対策できるので、過去問なども使って対策してみてください。

SPIの受検形式とは何?

SPIには受検形式に種類があります。

かつては決められた会場へ行き、机の上で紙ベースの試験を受けるのが当たり前でした。

しかし時代は変わり、現代ではパソコンで受検するケースが増えています。

もちろん一部の企業は今でもペーパー試験でのSPIを実施していますが、自宅や会場でパソコンを使いながら受検するケースが増えています。

オンライン受検が一般化してきているのです。

SPIの受検形態によって、どこで受けるか、何をベースに問題に回答していくかが異なるので、ここで詳しくみていきましょう。

WEBテスティング

WEBテスティングでは、インターネット環境でSPIの試験を受けます。

WEBサイト上でアンケートフォームにアクセスし、一つずつ質問に回答していきます。

電卓を使っても構いません。

適正評価が重視されていることからも、多くの企業がWEBテスティングを導入しています。

面接希望者が多数いる場合、効率的に人選をするためにもWEBテスティングが好まれています。

テストセンターでの受検

SPIの受検スタイルの中には、テストセンターで受けるものもあります。

受検者は、指定されたテストセンターを予約することになるでしょう。

予約は電話でもオンラインからもできます。

コンピューター上で質問に答えていきます。

コンピューターの扱いが不得意だと、回答に時間がかかって非効率的になる恐れがあります。

時間内にすべて回答できるようにするためにも、コンピューターの使用に慣れておきましょう。 

テストセンターで受検する場合は、まずは手続きが必要です。

企業ごとに受検IDが決まっているので、IDを取得しましょう。

そして期限内に試験を受けます。

メールアドレスや企業ごとの受検IDを確認したら、Web上で日程を予約しましょう。

仮予約が終わったら、性格検査を受けてから本予約確定となります。

ペーパーテスト

ペーパーテストは従来一般的だった受検形式です。

就活生は企業が指定した会場へ行き、マークシート方式で回答していきます。

パソコンを使うのではなく、アナログにテストを受けます。

言語問題は40問で非言語問題が30問です。

時間制限があるので時間配分は必須でしょう。

インハウスCBT

インハウスCBTを導入する企業は全体の1%と少数です。

コンピュータを使って受検します。

インハウスCBTとは、企業が自身の施設やシステムを使い、コンピューターを使ったテストや評価を実施することです。

通常、就活生は施設を訪れ、指定されたコンピューターシステムを使って試験を受けます。

テストの管理や監督が企業内でできるため、効率性やセキュリティが増すという企業側のメリットがあるのです。

SPI対策はいつから始めるのがベスト?

いつからSPI対策を始めようかと迷っている方もいるでしょうが、一般的には本番の数週間前~数か月前に始めているべきです。

とはいえ、数週前だと十分な時間がとれない可能性があるため、やはりできれば数か月前から準備しておけるのがいいでしょう。

もっといえば、3か月前が理想的です。

モチベーションを高めるためにも、目標点数を決めておくのもおすすめです。

高得点を狙えば狙うほど求められるスキルは高くなってきます。

SPI対策にかかる時間は30〜60時間

SPI対策は大学入試ほどは難しくないですし、そこまで長い勉強時間は必要ありません。

とはいえ、しっかり対策したいなら一日2時間程度勉強できるといいでしょう。

トータルで必要な勉強時間としては、30~60時間といわれています。

受検日から逆算し、ご予定に合わせて計画を練りましょう。 

SPI対策を成功させるには5つのコツがあります

SPI対策を成功させるには、次の5つのポイントをご参考にしてください。

SPIの問題傾向を把握する

SPIの試験問題には傾向があります。

問題の構成から頻出問題まで把握することは、SPI対策の一つとなります。

SPIの基本的な構成としては、言語能力、数学的思考、抽象的思考、情報処理能力があります。

まずはSPIでどのような問題がどのように出題されるか把握しておきましょう。

これについては過去の問題集を参考にするとわかります。

オンラインやアプリでもSPIの問題例を確認できるところがあるので、チェックしてみてください。

基本的な知識を確認する

SPIは大学入試レベルではなく、基本的な知識や能力が求められることがほとんどです。

そのため複雑すぎる問題は出ません。

基本的な知識を確認する意味でSPIは行われています。

例えば非言語の対策をするなら公式を頭に入れておくことが基本となります。

基礎である公式がわからないことには、問題を解くことは難しいでしょう。

練習問題と解説確認の繰り返し

実践問題をやってみて実際に試験問題に触れてみることは、とても良い対策になります。

そして、ただ問題を解くだけではなく、その後に正解を確認し、間違っているところも合っていたところも解説を読むことをおすすめします。

時間管理を工夫する

SPIの試験には制限時間があるため、制限時間内に全問解けるように訓練しておきましょう。

そのためにも時間配分を意識してください。

時間を意識しながら解くために、ご自宅で模擬試験をしてみるのもおすすめです。

総合対策をしておく

各分野ごとに対策するのももちろんいいことですが、総合的な対策もしておきましょう。

苦手な領域を克服することも大事ですが、そこばかりに時間をとられていては総合対策はできません。

弱点の克服をしながらも、得意分野をさらに伸ばしていくと高得点が期待できるでしょう。

得意と不得意のバランスを保ってください。

おすすめのSPI対策本

ここからは、お金をかけないで済むオススメの対策本をご紹介します!

選定基準としては問題の網羅性で選出しています。1つの対策本のみで完結できるような参考書を選んでいるので、ぜひ参考にしてください。

これが本当のSPI3だ! 2026年度版

これが本当のSPI3だ! 2026年度版の表紙

テストセンター、ペーパーテスト、WEBテストに対応しています。

頻出する問題から回答できるように工夫されています。

中学・高校時代の数学・国語を忘れてしまっている方にもおすすめです。

復習ができるでしょう。

販売サイト:これが本当のSPI3だ! 2026年度版

2025最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題

2025最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集の表紙

時間内に問題を解き、全問余裕をもって回答するためのノウハウが詰め込まれています。

テストセンターの模擬テストが収録されているのも魅力です。

40分あれば合格レベルかどうかの判定がわかります。

販売サイト:2025最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集

無料で利用できるSPI向けのWebサービス

SPIオンライン

SPIオンラインロゴ 

SPIの中でも苦手な分野に特化して勉強できます。

さらに、Web上で模擬試験を受検できるので、本番のイメージを体感できるでしょう。

解説が細かいので、問題の解き方までよくわかるはずです。

初心者思いの親切な教材です。

参考サイト:SPIオンライン 

SPI無料学習サイト 

SPI無料学習サイト ロゴ

SPI無料学習サイトは無料でご利用できます。

問題集はもちろんのこと、解説がイラストつきなので見やすいです。

視覚的に理解できるでしょう。

ネット環境があれば、無料で使える学習サイトもご利用いただけます。

そこでは非言語15問、言語15問、正確10問、英語5問、構造把握5問があり、特定の分野に絞って集中的に学習ができるでしょう。

 参考サイト:SPI無料学習サイト

 

SPIではどんな問題が出る!?例題をご紹介

SPIの問題集から例題を一部抜粋して紹介していきます。

SPIで実際どのような問題が出るか知りたい方は、ご参考になるでしょう。

 

 言語能力

   ▽問題

以下の文章を表す語句を、次の選択肢の中から1つ選びなさい。

常識や慣習にとらわれず、自由な発想を持つこと

選択肢:

  1. 型破り
  2. 凡庸
  3. 保守的
  4. 偏狭
  5. 従来通り

解答・解説:

  1. 型破り

用例:彼の型破りなアイデアは業界を変える可能性がある。

凡庸→平凡で特徴がない

保守的→変化を嫌う

偏狭→狭い考え方をする

従来通り→以前からのやり方を続ける

非言語

   ▽問題

ある自動車学校には123人の生徒が登録している。大学生と社会人がいて、普通自動車免許と大型二輪免許を取りたい人が混在している。自動車の免許を取りたい大学生は大型二輪免許の免許を取りたい大学生より13人多かった。

また、大学生と社会人の人数差は53人であった。大学生は何人か。

選択肢

A.35人

B.53人

C.70人

D.88人

◎解答

正解はA。

大学生と社会人の人数差が53人だから、

少ないほうが( 123 – 53 ) ÷ 2 = 35人、

多いほうが、( 123 + 53 ) ÷ 2 = 88人。

となる。

自動車の免許を取りたい大学生は大型二輪免許を取りたい大学生より13人多いので、大学生の人数をUとすると、

大型二輪免許を取りたい大学生:( U – 13) ÷ 2

自動車の免許を取りたい大学生:( U + 13 ) ÷ 2

Uは整数になる必要がある。その場合、上記の式で満たされるUは奇数でなければならない。つまりU=35。大学生の人数は35人

SPI対策問題集で効率的に対策する方法

SPI対策に問題集を取り入れるのはおすすめですが、ただ問題集を使えばいいわけではありません。

問題集を使ってどのように勉強すれば効率的かについて、解説していきます。

最初に目標を決める

いきなり問題に取り組む前に、目標を決めておきましょう。

目標を明確にすれば、SPIへのモチベーションが上がるはずです。

自分に合った問題集を選ぶ

初めて問題集を選ぶ時は迷うことが多いでしょうが、信頼できる出版社や予備校のものを選ぶと失敗がほとんどありません。

たいていSPIの例題が出ているので、どのような問題が出題されるか傾向がわかるでしょう。

分野ごとに対策する

効率よく勉強する方法の一つは、各分野ごとに勉強することです。

SPIは言語能力、数学的思考、抽象的思考、情報処理能力の4つのパートから構成されています。

それぞれのパートごとで学習すれば、苦手な分野を強化できるでしょう。

苦手を克服すれば得点が伸びやすくなります。 

問題をひたすら解く

多くの問題を解くことで、SPIの試験に慣れてきます。

本番に強くなるためにも、時間が許す限りSPIの例題に触れ、ひたすら解きましょう。

実際の試験のシチュエーションを想定して問題を解くのも、SPIの免疫がついておすすめです。 

復習を怠らない

人が最も学力が上がる瞬間は、復習する時です。

復習は面倒に感じることがありますが、勉強において欠かせない部分です。

復習を定期的にしている人は、ますますスコアが伸びていくでしょう。

例えば、問題集の問題を解いて間違った部分を、定期的に見直して再び解き、復習するととても良い勉強になるのです。

復習によって知識や解き方が定着してくるからです。

模擬試験を受ける

最終的には模擬試験を受けましょう。

本番を想定して模擬試験を受けてみれば、自分が今どのくらいのレベルにいるか力試しができます。

せめて本番前に一度は模擬試験を受けておきたいものです。

もちろん、一度のみならず何度も模擬試験を実施しても構いません。

まとめ

SPIには能力検査と性格検査の2種類があります。

どちらも企業が就活生とのミスマッチを防ぐために実施されます。

無料で学べる問題集もあるので、ぜひ役立ててみてください。

可能であれば本番の3か月前から対策を始めてください。

対策を十分にしたという意識が、本番に向けての自信にもつながるでしょう。

もっと見る