記事更新日:2024/3/4/
「SPI対策が間に合わない」は思い込み!数日でできる最低限の対策を解説

はじめに

SPIはテストの範囲が幅広く、十分な学習時間の確保が高得点への鍵となります。

この記事を読んでいる就活生の中には、「卒論が忙しくて」「アルバイトが忙しい」とSPI対策にはまだ手をつけられていない方もいらっしゃるでしょう。

SPIの出題内容は基礎的な問題が中心となっているため、短い時間でも効果的な対策が可能です。

大学受験を乗り越えた経験を持つ皆さんなら、きっと対応してもらえます。

限られた時間でも、学習方法次第で実力を伸ばせます。

この記事では、残り時間を最大限活用できる効率的なSPI対策の方法を詳しく解説します。

以下のような悩みをお持ちの就活生の皆様に、特にお時間をいただける内容となっています。

  • ・SPIの試験日が近づいている
  • ・対策が曖昧
  • ・短時間で効果的な学習法を知りたい

限られた時間でも、計画的な学習を進めることで、十分な対策が可能です。

【SPI対策は難しくない】概要について解説!

SPIは、総合的に人材評価する適性検査システムの略称です。

採用活動において企業が応募者の能力や人材像を客観的に判断するために活用しています。

日本の採用市場では、多くの企業がこのSPIを導入しており、年間約14,400社が利用、215万人の就活生が受検する代表的な適性検査です。

人気企業では応募者が多いため、担当者が細かく判断するのが困難になります。

そのため、SPIは応募者の基礎的な適性を判断する重要な指標として機能しているのです。

このテストは、内定獲得への最初の重要な関門となります。

ただし、十分な対策を取らずにテストに臨み、一歩進んだ企業や希望する業界へ道を閉ざしてしまう就活生も少なくありません。

SPIは今からでも効果的な対策が可能です。

これから能力検査と性格検査の具体的な内容について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

SPI試験をしっかり突破して、理想的な就職活動の実現を目指しましょう。

SPIで実施される2つの検査

SPIは「性格検査」と「能力検査」に分かれます。

詳細はそれぞれの分野の例題などを解説していきますので、参考にしてください。

性格検査

SPIにおける性格診断テストでは、応募者の価値観・思考やパターンを確認する質問に答えていきます。

このテストは約300問の質問で構成されており、30~40分程度の制限時間が設けられています。

企業はこの性格診断テストを実施して、以下のような応募者の特性を把握します。

  • ・基本的な性格傾向
  • ・対人関係における行動特性
  • ・業務の取り組む姿勢

このテスト結果は、企業文化との相性や適切な配属配置の判断材料として活用されます。

テストでは良い印象を与えようと、実際の自分とは異なる回答をする方もいます。

ただし、入社後のミスマッチを防ぐためにも、素直な気持ちで回答することが重要です。

性格診断テストは、能力テストと比べて対策していない就活生も多いようです。

性格テスト診断の効果的な対策方法や、不合格となりやすい回答パターンについて、詳しい解説を参考資料として掲載しています。

SPI性格検査はこれでバッチリ!周りと差がつく回答法をご紹介!

SPI性格検査で失敗するパターンがあった!?落ちる理由と対策まで徹底解説!

能力検査

SPIの能力評価テストは、非言語分野の2つの領域で構成されています。

企業は以下のような基礎的言語能力を確認します。

  • ・コミュニケーション力
  • ・数値処理能力
  • ・論理的な思考力
  • ・基本的な一般教養

追加オプションとして、英語力や空間把握力を測る検査を実施する企業も増えています。

言語分野は基本的な国語力を問うもので、言葉の意味理解や文章の要点把握が求められます。

40問を30分以内で解くため、1問程度の制限時間は1分未満です。

非言語分野では以下の要素が出題されます。

  • ・データの読み取り
  • ・論理的推論

これらは数学I・Aレベルの高校の知識があれば十分に対応可能です。

言語・非言語両方の範囲から出る問題もあり、基本的な考え方を理解していれば解答は比較的簡単です。

大学受験を経験した方なら、過去問演習や出題傾向の理解により、高得点も十分に視野に入ってきます。

具体的な学習時間の目安については次の章で詳しく説明します。

空間把握力を測る問題の攻略ポイントを参考資料として掲載していますので、得点力向上のために活用してください。

知ってると得する構造的把握力検査で高得点を狙う方法を解説!

【最低限のSPI対策】間に合わない人は〇〇時間で対策せよ!

SPIテストの合格ラインを目指すためには、最低でも30時間の学習時間が必要とされています。

より高得点を目指す場合は、60時間の学習時間以上が推奨されています。

残り時間から逆算すると、以下のような学習計画が立てられるでしょう。

  • ・試験まで10日の場合:1日3時間の学習
  • ・試験まで5日の場合:1日6時間の学習

このような状況で、就活生には2つの選択肢があります。

  • ・諦めて気持ちの低い企業に方向転換する
  • ・全ての予定を調整し、30時間のSPI対策に集中する

時間が無くても、集中的な学習で十分な対策が可能です。

諦めずにチャレンジする決意をした方に向けて、限られた時間で効果的なSPI対策法を解説していきます。

これから説明する学習方法を実践することで、残された時間を最大限に活用できます。

【最低限のSPI対策】30時間で何をすべきか把握せよ!

SPIの試験準備において、限られた時間を最大限に活用する学習計画が大切です。

非言語分野の学習を最優先すべきです。

この分野は、頻繁に出てくる問題の解法パターンを理解し、確実な得点につなげられるでしょう。

一方、言語分野は日常的な国語の知識で対応できることが多いため、余裕がある場合の学習項目として対策するとよいでしょう。

学習時間に60時間程度の余裕がある方は、以下の分野も取り入れてください。

  • ・語句の用法
  • ・二語の関係
  • ・語句の意味

さらに時間が取れて準備期間が1カ月ほどある場合は、実践的なテスト練習も取り入れましょう。

  • ・ペーパーテスト
  • ・Webテスト
  • ・英語検定S-CBT

これらの模擬テストを体験することで、本番同様の環境で問題を解く経験を積むことが可能です。

間に合わない方向けの非言語分野対策

「非言語分野」の対策で欠かせないのは、場合の数、確率、集合です。

確認していきましょう。

場合の数

「場合の数」は、設問の内容を的確に理解して「どのようなパターンが考えられるか」一定時間内で適切に導き出す判断能力が要求されています。

【問い】

男子7人、女子6人の中から掃除当番を2名選びたい。男子、女子それぞれ一人ずつを選ぶとき、何通りの人選が考えられるか?

【解答】

男子、女子で掃除当番に選ばれる可能性は、それぞれ6通りと7通りです。したがって

7×6

で、42通りとなります。

このように出題形式がある程度決まっていることがわかっていますので、解き方を覚えておくことで解く時間の短縮につなげられるでしょう。

確率

「確率」の設問が、苦手な就活生も多く、捨て問にしがちです。

SPI対策されるなら逃げることなく最後まで理解できるように努めれば、ライバルに差をつけられる単元です。

なによりも確実に抑えれば、高得点も夢ではありません。

【問い】

袋にリンゴが3個、ミカンが6個入っています。ここから同時に2個の果物を無作為に取り出すとき、2個ともミカンとなる確率は?

【解答】

2個のミカンを取り出す組み合わせの数…3C2(3×2/2×1)

起こりうるすべての組み合わせの数…6C2(6×5/2×1)

よって、取り出す確率は、3C2/6C2です。

約分して計算すると1/5となります。

確率の問題に苦手意識を感じている方に以下の記事をおすすめします。

例題から回答する際のコツまで解説していますので、ぜひチェックしてみましょう。

SPIの確率はどんな問題?SPIの例題や試験対策法を具体的にご紹介!

集合

集合問題では、複数の集団に関する数値データを整理し、論理的な分析から答えを導き出します。

【問題】

300人の高校生における運動能力に関する以下の情報から、サッカーと野球のどちらか一方だけを得意とする生徒の合計数を求めてください。

【条件】

総人数:300人

サッカーが得意:200人

野球が得意:120人

サッカーと野球の両方が得意:50人

【選択肢】

A. 270人

B. 200人

C. 220人

D. 270人

E. 230人

【解答・解説】

正解はCの220人です。

計算手順

サッカーのみが得意な人数:200人 – 50人 = 150人

野球のみが得意な人数:120人 – 50人 = 70人

どちらか一人だけが得意な人数:150人 + 70人 = 220人

一見複雑に見える集合問題も、情報を整理して段階的に計算することで正確な解答にたどり着きます。

数的処理の学習を定着させたい方は、関連する問題の解説記事も参照してください。

SPI非言語問題とは?

間に合わない方向けの言語分野SPI対策

先述したようにSPI対策の「言語分野」にも着手できそうな方は、

  • ・二語の関係
  • ・語句の意味
  • ・語句の用法

に絞って勉強しておくようにしましょう。

二語の関係

「二語の関係」は、示された2つの単語の間にある関係性を分析する問題の形式です。

頻出パターンには以下のような関係性があります。

  • 同意語:同じ意味を持つ関係
  • 反意語:反対の意味を持つ関係
  • 包含:大きな概念に含まれる関係
  • 役割:全ての用途を示す関係
  • 原料:材料と製品の関係
  • 共通:同等の性質を持つ関係
  • セット:組み合わせて使う関係

【問い】

「カメラ:撮影」の二語が持つ関係性と同じパターンを持つ組み合わせを選んでください。

A ドラム:バチ

B 電子レンジ:パソコン

C コピー機械:プリント

【答え】

C

各選択肢の関係性を分析すると

選択肢A:道具と付属品の組み合わせ(セット関係)

選択肢B:電化製品同士(共通関係)

選択肢C:機械とその機能の関係(役割関係)

設問の「カメラ:撮影」は機械とその機能という役割関係を示しており、同様の関係性を持つ選択肢Cが正解となります。

試験では焦らず関係性を丁寧に分析することで、普段の知識を活かして確実に解答できます。

語句の意味

「語句の意味」では、指定された言葉の同意語を選択します。

【問題】

【】の言葉と、意味が合致しているものをひとつ選びましょう。今期売上げがアップできるとは【断言】することができない。

A. 進言

B. 推定

C. 発言

D. 確言

E. 提言

【解答】

D

【選択肢】

A. 進言(上位者への提案)

B. 推定(予測を立てること)

C. 発言(意見を検討すること)

D. 確言(はっきりと言い切ること)

E. 反省(改善案を示すこと)

「確信」はやはり明確と言い切ることを意味し、同様に明確な意思表示を表す「確言」が最も適切な同意語となります。

大学生の皆さんは日々の学習で漢字の意味をある程度理解していると考えられます。通学時間や空き時間を利用した問題演習も効果的な学習方法です。

語句の用法

「語句の用法」では、漢字ではなく、ひらがなで表現されている助詞などの意味合いを考えて、答えを導き出します。

【問題】

【】で示した語句と同じ意味、用法の語句を選びましょう。電車【で】つい寝てしまった。

A. 腹痛で早退する

B. よく噛んで食べる

C. コンビニで買う

D. 一人で暮らしている

【解答】

C

それぞれの選択肢の「で」の使用法を見てみましょう。

A:原因を表す用法
B:動作の方法を表す用法
C:場所を表す用法
D:状態の範囲を表す用法

問題文の「電車の場所で」は乗り物を表現しており、同様に場所を示す「コンビニで」が含まれる選択肢Cが正解となります。
言語の知識をさらに増やしたい方は、以下の言語問題の解説記事もご活用ください。

SPI言語問題とは?

まとめ

SPIテスト対策について、以下のようにまとめました。

限られた時間でも、効果的な対策は十分に可能です。試験まで30時間程度であっても、必要な学習方法で実力を伸ばせます。

明日や明後日が試験本番で、十分な対策時間が取れなかった場合でも、諦める必要はありません。

国語力や数学的思考力に自信がある方は、その実力を発揮できる可能性はあります。

また、数日程度の余裕がある場合は、以下の点に注力することをおすすめします。

  • ・予定を調整し、30時間以上の学習時間を確保
  • ・試験直前まで集中的な対策
  • ・悔いの残らない準備で本番に挑む

SPIは就職活動における重要な関門です。

限られた時間でも、最後まで全力で取り組むことで、第一志望企業への就職の実現を目指しましょう。

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