はじめに
SPI3は2013年に始まり、企業の選考で採用されるようになりました。
かつてはSPIやSPI2でしたが、今ではSPI3のみが出題されています。
ですから、就活でSPI対策をするなら、SPI3の対策を重点的にしましょう。
SPI3が導入されてから10年以上がたっており、現在ではSPI3に関する多くの問題集が書店に並んでいます。
とにかく種類が多いので、SPI対策初心者の方はどれを選んだらいいかわからないでしょう。
そこで、ここではSPI3の対策としてどんな問題集を選べばいいか、対策として何をすればいいのかを詳しくお伝えしていきます。
そもそもSPI3とSPIは何が違うの?
そもそもSPI3が何か知らなかった方もいるでしょう。
SPIと何が違うのか疑問に思う方もいるはずです。
端的にいうと、SPIによる評価をより厳密にするために開発されたのが、SPI3です。
といっても、内容に大きな違いはありません。
SPI3においては、コミュニケーション能力や問題解決能力が測定されます。
それに加えて性格検査もあるため、企業としては就活生の能力と性格の両方を評価できるのです。
まとめると、現在SPIと呼ばれているものは、要するにSPI3のことだと認識していいでしょう
SPI3で何点とれば合格?
SPI3は一応試験なので、得点が高ければ高いほど企業の選考に受かる確率は高くなります。
合格・不合格の判断基準には偏差値が採用されるといわれています。
偏差値を基準にするのは、要するに効率的に足切りするためです。
合格点を明確に決めていれば、基準に達した就活生はすべて次の選考に進めることになります。
その一方で、偏差値を基準にすればSPI3を受けた就活生全員の中から、一定数の割合だけを通過させることができます。企業によって合格ラインは変わるため一概にはいえません。
SPI3の平均点は約5割なので、まずは平均点を超えられるようにしましょう。
SPI3対策に問題集は必須?
SPI3のレベルは中学卒業レベルといわれています。
そのためそんなに難しい問題が出ることはないでしょう。
しかし、SPIでは授業ではあまり扱ったことのない問題が出題されることも多いです。
そのため、何も対策せずに取り組むと、見知らぬ問題が出てきて焦ることがあります。
思ったより難しく感じてしまい、予想よりも得点がとれない可能性があるのです。
そのため、もともと学力が高いからといって油断は禁物です。
SPI特有の問題も出題されるので、問題集を使って勉強しておくと心強いでしょう。
問題集を使わなければ絶対落ちるとは言い切れませんが、使ったほうが余裕も出て自信を持って本番に臨めるはずです。
いつからSPI3の対策を始めるべき?
SPIの対策は、受検日の3か月ほど前から始めることをおすすめします。
SPI3の問題数は多いので、限られた時間で効率的に解くためにも対策しておくべきです。
対策をしておけば、どんな問題が出題され、どのように解けばいいかがわかっているので余裕をもって取り組めるはずです。
問題集を繰り返し解いて本番に備えましょう。
短期集中型で勉強するのもいいですが、可能であれば毎日30分くらい時間をとって勉強するといいです。
もちろんそれ以上時間がとれるならとってください。
問題集はどうやって選べばいい?
SPI3の問題集は多いですが、多いからこそどれを選べばいいか迷ってしまうでしょう。
そこでここでは、SPI3を選ぶ時のポイントを紹介していきます。
最新の問題集を選ぶ
できる限り新しい問題集を選んでください。
SPI3の問題集は毎年新しいものが出てきます。
過去に発売された古い問題集も売られているでしょうが、出題傾向が古いため、出題範囲が若干異なる場合があります。
過去の問題集でも対策にはなりますが、最新版を使って対策したほうが、最新情報を反映しているのでより効果的に対策できるでしょう。
情報がアップデートされた問題集を選ぶことで、最新のSPI3にしっかり備えることができます。
今の自分のレベルに合わせて選ぶ
SPI3の問題集の中には、上級者向けのものもあれば、初心者向けのものもあります。
ですので、あなたの現在のレベルに合った問題集を選ぶことをおすすめします。
初心者レベルであれば、問題数より解説のボリュームが多いものを選ぶことをおすすめします。
一方で、すでにある程度学力があり、知識が豊富なら実践的な問題集を選びましょう。
問題数が多い問題集を選ぶと、より実践的な問題に取り組めて実力を高めることができます。
勉強期間に合った問題集を選ぶ
期間を考慮して選ぶのもおすすめです。
もし対策に長い期間をとれるなら、言語問題や非言語問題、性格検査など、それぞれのパーツごとに問題集を集めるのもいいでしょう。
分野ごとに丁寧に対策ができます。
しかしもし時間がなくて短期間で対策するなら、一冊で簡潔にまとめられた問題集を選ぶといいです。
一冊でポイントを押さえた問題集を選べば、短期間でも十分な対策ができるでしょう。
SPI3対策にどのくらいの時間がかけられるかを考慮して選んでくださいね。
特化型か広範囲型かで選ぶ
広範囲な分野を学びたいのか、一つの分野に特化して学びたいのかによって選び方は変わってきます。
問題集によっては広範囲な問題を扱ったものもあれば、苦手な分野を集中的に学べるタイプもあります。
もし苦手な科目があるなら、その科目に特化した問題集を選べば弱点克服につながるでしょう。
志望する企業に合わせて選ぶ
あなたが受かりたいと思っている企業が導入しているSPI3の対策ができる問題集を選びましょう。
志望する企業が導入しているSPI3の対策にならなければ、意味がありません。
例えば、あなたはペーパーテストの準備をしていたのに、志望する企業の試験形式がテストセンターだった場合、対策方法が異なるためうまくいかないでしょう。
企業によってどのような試験形式なのかは異なります。
事前に発表している場合が多いので、ぜひチェックしてください。
評価の良い問題集を選ぶ
SPI3用の問題集は複数出版されており、選ぶのに迷ってしまう方もいるでしょう。
自分に合った問題集を選ぶのは、初めての場合は容易ではないはずです。
そういう時は、ぜひネットで評判を調べてみてください。
ネットには各問題集のレビューが出ているはずです。
評判がいいものは質が高い可能性があるので、選ぶ基準となるでしょう。
実際に内容を確認して選ぶ
ネットからの購入だと問題集の中身が確認しづらいですが、書店で問題集を確認する時は確認しやすいでしょう。
実際に手にとってページをめくり、どのような問題が出ているか、解説はどのくらい丁寧か、見やすいか、使いやすいかなど目で確かめながら判断できます。
SPI3の問題集だからといってすぐ買おうとするのではなく、気になった問題集を少し読んでみて良さそうだと思ったら購入しましょう。
この問題集を使って勉強できそうか想像してみてください。
分野・科目別の対策もおすすめ
分野別に対策するのもおすすめです。
SPI3の出題範囲は広いです。
例えば言語問題と一口にいっても、言語問題の中でもいくつか項目が分かれています。
言語問題で最も得点が狙いやすいのは、長文読解です。
長文問題は1問の場合が多いですが、正解していくと2問目以降も出題される可能性があります。
長文問題は得点が高いため、多く出題して正解するほど総合スコアは高くなるでしょう。
ですが、長文問題を苦手とする人は多く、中には敬遠する方もいるはずです。
長文対策が苦手だとしても、ハイスコアをとるチャンスなので、ぜひ苦手を克服しましょう。
自分で決めた一定のラインまで対策が終わったら、初めて問題集に手をつけてみるのもいいです。
下記に、それぞれの科目の高得点となる目安を載せておくのでご参考にしてください。
科目 | 目安・基準 |
言語問題 | 長文問題の出題が多いほど得点は高くなる |
非言語問題 | 推論の問題が多いほど高得点 |
英語 | 長文問題が多いほど高得点 |
SPI3専用の問題集で対策しないといけないのか
SPI3の問題レベルは中学卒業レベルだといわれているため、学校の教科書や参考書でも十分対策できることがあります。
そのため、絶対にSPI3用の問題集を使わなければ対策できないということではありません。
とはいえ、SPI3の出題範囲は学校で習った範囲と異なる場合があります。
中には、学校でまったく学んだ覚えのない問題が出てくることもあるでしょう。
ですから、学校の教科書や参考書だけではカバーできない可能性があるのです。
それを考慮したら、最初からSPI3用の問題集を買って対策したほうが間違いありません。
無駄のない対策ができるはずです。
学校の教材も役には立ちますが、問題集のサブとして使うと良さそうです。
厳選!おすすめのSPI3問題集
ここでは、SPI3の問題集を厳選してご紹介します。
ぜひ問題集選びのご参考にしてください。
どれも2024年以降の最新版です。
2026年度版 最新! SPI3 完全版
総合的に対策できるように53単元にまとめてあります。
この1冊だけでも十分SPI3の対策が間に合うでしょう。
実践問題も約430問あるため、SPI3特有の問題傾向に慣れることができます。
科目ごとに出題範囲や頻度も明記されているので参考になります。
対策したい部分を厳選して学べるでしょう。
解答もついていますが、別冊式です。
読書のように解説だけじっくり読むのも、理解が深まって力になるでしょう。
問題集選びで迷った際は、ぜひこちらを選んでみてください。
該当商品ページ:2026年度版 最新! SPI3 完全版 | 高橋書店 (takahashishoten.co.jp)
SPI3&テストセンター 出るとこだけ!完全対策 2026年度版
就活ネットワークが出版している信頼の問題集です。
SPI3の試験形式で最も多いのはテストセンター形式です。
そのテストセンター形式に対応しています。
解説がわかりやすく、言語問題や非言語問題が苦手な方でも安心です。
実際に言語や非言語問題が不得意だった大学生の力を借りて作成された解説です。
解説がわかりやすいので、苦手科目の理解も深まるでしょう。
さらに、過去にSPI3を経験した大学生たちに協力してもらい、実際に出た問題を収録しています。
実際の試験で出題される可能性が高いので、かなり役立つでしょう。
該当商品ページ:SPI3&テストセンター 出るとこだけ!完全対策 2026年度版 – 実用 就活ネットワーク:電子書籍試し読み無料 – BOOK☆WALKER – (bookwalker.jp)
これが本当のSPI3だ! 2026年度版
SPIノート会で出している問題集です。
440ページ以上の問題数なので、ひたすら実践問題にあたりたい方にもおすすめです。
といっても問題内容が難しすぎることはなく、基礎から始めたい初心者にも馴染みやすい問題です。
テストセンター、ペーパーテスト、Webテスティングといった複数の試験形式に対応しているのも心強いです。
3つの試験形式の出題傾向の分析が出ているので、あなたが受ける予定の試験形式に合った対策ができます。
言語、非言語それぞれで丁寧な解説がついているのはもちろん、性格検査にまで解説がついています。
試験に臨む時のポイントも教えてくれているので、初めてSPI3を受ける方にとって相当心強いはずです。
該当商品ページ:『これが本当のSPI3だ! 2026年度版 【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】』(SPIノートの会)|講談社BOOK倶楽部 (kodansha.co.jp)
2026年度版 7日でできる! SPI必勝トレーニング
多数のSPI3問題集を手がける高橋書店が提供する問題集です。
一週間で対策が終わるようにプログラムされているので、時間がない中でSPI3対策したい方におすすめです。
無駄のない学習ができるでしょう。
200名以上の大学生の受検データを参考にして作成されているので、かなり信頼できます。
7日間で対策を完成させるため、一日あたり30分取り組めば対策できるようになっています。
正答率も出ているので参考になるでしょう。
該当商品ページ:Amazon.co.jp: 2026年度版 7日でできる! SPI必勝トレーニング (「就活も高橋」高橋の就職シリーズ) : 就職対策研究会: 本
2024最新版 完全最強SPI&テストセンター1700題
問題数がとにかく豊富なので、総合的にSPI3対策ができます。
言語、非言語、性格検査だけでなく、英語や構造的把握力の問題も扱っています。
非言語問題は800問以上、言語問題は550問以上とボリュームがあり、問題を多くこなして実力を上げたい方にぴったりです。
SPI3特有の問題に免疫をつけることができます。
問題数はただ多いだけでなく、解説も丁寧で詳しいです。
該当商品ページ:2024最新版 完全最強SPI&テストセンター1700題 | ナツメ社 (natsume.co.jp)
2025年度版 SPI3(言語・非言語)をひとつひとつわかりやすく。
就活に特化した開発元が手がけるシリーズです。
シリーズは累計850万部を売り上げている実績があり、こちらの問題集も学生からの支援を受けて開発されました。
右に練習問題、左に解説が出ています。
見開きで理解が深められるでしょう。
解説を見たらすぐ問題が解けるので、効率的にSPI3対策ができるでしょう。
章末には本番さながらの問題が出ているため、実践的に練習ができます。
ページ数は172ページなので、問題集としてはそこまで厚くないはずです。
ポイントを絞ってまとめているので、あまり対策に十分な時間をとれない方にも使いやすいでしょう。
該当商品ページ:就活をひとつひとつ『2025年度版 SPI3(言語・非言語)をひとつひとつわかりやすく。』 | 学研出版サイト (gakken.jp)
SPI3の教科書 これさえあれば。 2025年度
テストセンター、Webテスティング、ペーパーテスト、インハウスCBTといった、すべての試験形式をカバーしています。イラストを多く使ってビジュアル化しているため、文字だけの問題集よりも目で見て視覚的に理解しやすいでしょう。415ページなので多く感じますが、図が多いので負担に感じません。もちろん文字でも細かく解説しているので、質が高いです。練習問題も出ているので実践的に学べるでしょう。
能力検査として、英語と構造的把握力の対策もできるようになっています。
非言語問題については、独自の解法を掲載するなどして趣向をこらしています。
ほかの問題集が合わなかった方も、これなら満足できるでしょう。
問題集を集めすぎるのはおすすめしません
多くの問題集を集めて対策しようとする人がいますが、おすすめできません。
問題集をたくさん用意して取り組んだからといって、得点が上がりやすくなるとは限らないからです。
もちろん、多数の問題集を一冊ずつ完璧にやり遂げたらそれなりに成果が大きくなるでしょう。
しかし、多数の問題集を用意してしまうと、どれも中途半端にしかこなせない可能性が高いのです。
広く浅く学んでいるだけで、本質的なことは頭に入っていなかったり、苦手な部分を重点的に対策できなかったりします。
多数の問題集を抱えることが、かえって逆効果になってしまうのです。
ですので、多数の問題集を用意する必要はありません。
自分のキャパシティを超えて無理する必要はないのです。
一度に複数の問題集をやろうとするのではなく、1冊の問題集をパーフェクトにするほうがよほど効果的です。
まとめ
SPI3は、対策していないと高得点がとりづらい試験です。
ライバルたちも対策しているため、周りもよく勉強してきています。
少しでも抜き出た得点を稼ぐためにも、ぜひ徹底的に対策しましょう。
対策するためには問題集を使うことがおすすめです。
あなたに合った問題集が選べれば、合格は難しくありません。