記事更新日:2024/3/3/
SPIってなに?検査内容と勉強法について徹底解説!

はじめに

就職活動に関して重要な適性検査の一つとしてSPIテストが広く認知されています。

 SPIテストの導入は企業側に進められていますが、現在15,500社を超える企業が採用選考にSPIテストを取り入れているのが現状です。

SPIテストは第一希望の企業が実施している場合、受検が必須となり、十分な準備が求められます。

就活生の皆さんにとって、適切な対策方法を知ることが合格への近道になります。

これから就職活動を始める方に向けて、SPIテストの基本的な内容から効果的な学習方法まで、詳細に説明していきますので、最後まで読んでください。

SPIの概要

リクルートマネジメントソリューションズ社が開発した適性検査システムには、毎年217万人を超える就活生が挑戦しています。

多くの企業が導入している適性検査の中でも、最も採用実績の高いテストです。

一般的に知られている「SPI」という名前は、現在では「SPI3」が正式な名称となっています。

「SPI」という呼び方でも通用しますが、最新バージョンを表す「SPI3」という表現がより正確です。

この適性検査は採用選考だけでなく、入社後の人材育成やマネジメント評価にも活用されています。

企業にとってSPI3の結果は、採用や人材配置を決める重要な判断材料となります。

最初の一歩企業がSPI3を採用している場合は、万全の準備で十分ことが求められるでしょう。

参照:リクルートマネジメントソリューションズ

企業がSPIを活用する3つの理由

適性検査の受検に疑問を感じる就職者もいますが、企業がSPI3を導入する背景には明確な目的があります。

企業側には主に3つの重要な判断材料として活用されています。

企業がSPI3を実施する理由は以下の通りです。

  • ・就職先の人の性格特性や得意分野を客観的に評価
  • ・企業文化や職場環境との適合性を事前に確認
  • ・入社後の適切な配置や業務分担の参考データ

これらの導入理由について、具体的な内容を見ていきましょう。

就活生の性格や強みを把握しておきたいから

企業はSPI3の結果、就職者の特性や能力を総合的な数値として収集できます。

この数値データは、選考基準との適合性を判断する重要な評価材料となります。

性格検査の結果から企業文化との親和性や将来的な活躍の可能性が高いと判断された場合、採用につながりやすくなるでしょう。

人材を見極めるための貴重な指標となっております。

また、性格検査には採用のミスマッチを防ぐ効果があり、企業と就職先者双方の両立を確認できます。

 さらに企業は取得したデータを、内定者の配属先検討にも活用しているのが特徴です。

ミスマッチを減らして会社のダメージを防ぐため

企業にとって早期退職者の発生は、大きな損失となります。

採用後に適性の不一致が判明した場合、企業側は追加で教育への投資を強いられ、経営資源の無駄な使い方につながります。

そのため企業は事前にSPI3を実施し、組織との相性が良い人材を効率的に採用しようと考えているのです。

SPI3は応募者の中から自社に適した人材を選別する、重要なクリーニングツールとして機能しています。

実際に、入社からわずか数日や数か月で退職を選択する新入社員も存在するのが現状です。

企業が投じた採用・教育コストが無駄になるだけでなく、組織運営にも支障をきたす可能性があるリスクを考慮して、多くの企業がSPI3による適性診断を重視しているのです。

内定後に適切な部署に配属するため

入社後の配属先が個人の適性と合致しない場合、本来の能力を十分に発揮できず、追加の教育コストが必要です。

そのためSPI3の診断結果は、多くの企業で配属先の決定材料としても活用されています。

個人の特性や能力を適切に把握した上で配置することで、従業員は働きやすい環境で力を発揮でき、企業も高いパフォーマンスを期待できるわけです。

企業には従業員が活躍できる職場環境を整備する責任があります。

SPI3を活用した適材適所の人材配置は、新入社員の成長と企業の発展を同時に実現するための効果的な方法となっています。

SPIにはどんな問題が出題される?

SPI試験は 「能力検査」 と 「性格検査」 の2種類に分かれています。

それぞれの特徴と対策方法を理解することで、より効果的に準備を進められるでしょう。

以下では、能力検査と性格検査の内容について解説します。

能力検査

SPI3の能力検査は、基礎的な知識と論理的な力を評価する試験です。

試験内容は言語分野と非言語分野の2つの分野で構成され、それぞれ国語力と数的処理能力が問われます。

試験を実施する企業によって、英語の読解力や空間認識能力を確認する問題が追加されることもあります。

出題範囲は中学校から高校までの学習内容が中心となっているため、取り組み度は比較的容易です。

ただし、学校で学んだ内容は時間の経過とともに記憶が薄れていきます。

過去の学習で良い成績を考えていた方でも、知識の定着度は低下している可能性があります。

そのため、試験に向けた計画的な学習と復習が必要です。

基礎知識の確認から始めて、実践的な問題を実践するまで取り組むことをおすすめします。

性格検査

SPI3の性格診断では約300の質問が用意されており、回答時間は30〜40分程度となります。

企業はこの診断結果を、組織との適合性評価や配属先の判断材料として活用しているのです。

さらに面接時の参考資料としても使用される場合があります。

回答の際は印象を良くしようと虚偽の内容を解答しないようにしましょう。

不自然な回答パターンは相手にも伝わるため、現状評価を下げることにつながります。

性格には診断絶対的な正解は存在しません。

ありのままの自分を素直に表現することが、最も早い回答方法です。

性格診断の詳細な特徴や具体的な設問例については、関連記事を確認してください。

SPI性格検査の例題をみてみよう!SPI性格検査の特徴と対策を徹底解説!

SPI性格検査はこれでバッチリ!周りと差がつく回答法をご紹介!

SPI試験の各分野と概要と対策法

SPIはさまざまな分野で構成されており、出題範囲が広いのも特徴です。

ここでは、代表的なセクションについてそれぞれ解説していきます。

言語能力

SPI3の言語分野では、文章読解の問題が多く出題されます。

長文を正確に理解する力を養うため、普段から新聞や本を読む習慣を身につけることが効果的です。

試験では語彙力や文法知識も問われます。

基本的な日本語の規則や単語の意味・使い方を事前に学んでおくことが重要です。

言語分野の詳しい出題傾向や学習方法については、関連記事で具体的な説明を掲載していますので、試験対策の参考にしてください。

SPI言語問題とは?

数学問題

SPI3の非言語分野では、数的処理能力を測る問題が中心です。

出題範囲には論理的推論、集合、基本的な計算、比率計算、方程式など、堅固な数学的な知識が含まれています。

公式を活用して解ける問題が多く見られますが、データの読み取りや分析力を問う問題も重要な位置を占めているのも特徴です。

また、図形の問題では立体的な認識能力も試されます。

空間認識力を高めるため、基礎的な図形の性質や計算方法を確認しておくことをおすすめします。

推理力

SPI3の分野では、図形パターンや数列の規則性を見抜く力が求められます。

論理的な思考プロセスを経て、正しい結論を判断する能力が試されます。

出題内容は中学校から高校までの学習範囲が中心となっていますが、SPI3特有の問題も存在しているのもSPI3の特徴といえるでしょう。

そのため、実際の過去問題を解きながら、試験独自の出題形式を把握しておくことが大切です。

非言語分野の詳しい解説や効果的な学習方法については、関連記事を参照してください。

試験対策の具体的なポイントを紹介しています。

SPI非言語問題とは?

適性

SPI3の性格診断では、就職者の個性や適性が多角的に評価されます。

企業は応募者の特性を正確に捉え、最適な配属先を決定するための判断材料として活用しています。

この診断に正解も不正解も存在しません。

虚偽の回答は避け、ありのままの自分を表現することを心がけてください。

自然な回答が、企業とのマッチ度をアップさせることにつながります。

SPI試験の4つの受検方法

SPI試験の受検方法は、4つのパターンに分かれています。

志望する企業が定めたやり方で受けなければなりません。

そのため、どの方式を採用しているかを知っておくことは重要です。

  • ・パソコンで受検
  • ・テストセンターで受検
  • ・ペーパーテスト
  • ・インハウスCBT

それでは一つずつみていきましょう。

パソコンで受検する

Webテスティングは、SPIの主要な受検方式として広く普及しています。

自宅のパソコンから本試験を受けられる仕組みで、企業から通知されるURLを使って検査します。

指定された期間内であれば、時間や場所を自由に選んでテストに参加可能です。

インターネットを介して実施されるため、安定した通信環境が必要です。

パソコンの電源切れによるトラブルを防ぐため、事前に充電状態を確認しましょう。

試験終了直後に結果が表示され、すぐにスコアを確認できるのもポイントです。

テストセンターでの受検

テストセンターは、SPI受検のための専門施設として全国に設置されています。

この試験方式では、会場に設置された専用パソコンを使用して検査します。

個人のパソコンは不要で、必要な機器はすべての会場で用意されているので安心です。

就職活動が本格化する時期には、臨時会場が開設されるほどの勢いが見られます。

  • ・東京
  • ・大阪
  • ・名古屋
  • ・札幌
  • ・仙台
  • ・広島
  • ・福岡

テストセンターは試験専用の施設であり、しっかりとセキュリティ管理が実施されています。

受検から1年以内の試験結果は、複数の企業の選考に利用できる場合もあります。

この再利用システムにより、志望する企業を変更してもその都度の再受検が不要となります。

詳細な情報は、リクルート公式ウェブサイトで確認できます。

参照:株式会社リクルート

ペーパーテスト形式

ペーパーテスト方式のSPIは、従来の筆記形式の試験制度です。

この方法では、デジタル機器を使わずに、紙媒体で問題を解きます。

指定された会場に赴き、マークシートに記入する形式です。

試験時間は能力検査が70分、性格適性検査が30分の合計100分に設定されています。

手書きでの解答に慣れている受検者には、この試験形式が適しています。

インハウスCBT

インハウスCBTは、企業が独自に用意した施設でSPIを実施する試験形式です。

企業側は試験環境のセキュリティ管理が強固になり、選考プロセスを社内で一括して実施できます。

この受検方式を導入している企業は限定的で、全体のごく一部に留まっております。

選考効率を重視する企業では、SPIと面接を対面で実施することもあるでしょう。

このような場合、受検者は1日で複数の選考を突破できる可能性があります。

インハウスCBTで使える電卓の検討方法については、以下で詳しく紹介しています。

推奨する電卓の機種も掲載していますので、ご購入の際に活用してください。

SPIで電卓が大活躍!おすすめの電卓を厳選してご紹介!

SPI試験に役立つ勉強法4選

SPIの試験対策は、就職活動において大きな意味を持ちます。

計画的な学習で高得点を獲得することで、他の受検者との差別化を図れます。

SPIの効果的な対策方法として、以下の6つのポイントを押さえることが重要です。

  • 試験形式の理解:受検方法や試験の形式を詳しく理解
  • 練習量の確保:スマートフォンアプリや問題で実践的な訓練を積む
  • 模擬試験の活用:本番を想定した環境で試験を体験
  • 教材を使いこなす:1冊の問題集をやり込む
  • 弱点を克服する:苦手な問題を繰り返し練習
  • 時間配分の習得:制限時間を意識しながら問題を解く

受検方法や形式を確認しておこう

SPIは株式会社リクルートが開発した適性検査システムです。

学生時代のテストとは異なり、SPIは独自の問題形式や受検環境が設定されています。

SPIの基本的な仕組みや実施方法を事前に把握しておくことが重要です。

学校のテストと同じような気持ちでいると、試験会場で混乱する可能性があります。

テストセンターでの検査手順や注意点については、以下のコンテンツで詳しく説明していますので、受検に備えてテストの実施概要を把握しておきましょう。

SPIテストセンターって何?WEBテストとの違いや対策のコツ、受検方法を一挙公開!

対策アプリや問題集でSPIの免疫をつけておく

SPIについての反省を踏まえて、試験対策の核心となります。

多くの企業がSPIを採用選考の判断材料として活用しており、一定程度に達しない場合は選考から外れる可能性があります。

各企業の合格基準は一般的に非公開となっているため、具体的な目標設定が難しい状況です。

そのような状況下では、できる限り高得点を目指すことが最も確実な対策方法となります。

どの企業の採用試験に関しても、高得点は必ずプラスの評価につながります。

本番で実力を発揮するためには、日常から多くの練習を積み重ねて試験への適応力を養うことが重要です。

問題集やスマートフォンアプリなど、様々な教材を活用して継続的に学習を進めましょう。

実践的な問題を実践することで、出題パターンへの理解が深まっていきます。

十分な練習量をこなしていただければ、本番での焦りや不安を軽減できるはずです。

共通の問題と類似した設問が多く、精神的な余裕を持って臨めるようになります。

特に数学分野では定番の問題が出題されやすく、傾向を把握していることが得点につながるでしょう。

頻繁に出題される問題を繰り返し検討することで、本番での得点力が向上します。

学習教材の検討方法については、以下のコンテンツで詳しく解説しています。

教材選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

SPIの問題集アプリって何?その活用法を徹底解説!

SPI3問題集はどうやって選ぶべき?選び方やオススメをご紹介!

SPI対策に役立つ問題集はどうやって選ぶ?おすすめの本や賢い勉強法を紹介!

模擬試験を受ける

SPIの模擬試験は、多くの企業がウェブサイト上で無料提供しています。

就職活動の準備として、これらの模擬試験を積極的に活用することをおすすめします。

本番を想定した環境で模擬試験に挑戦することで、試験に対する心理的なハードルを下げられるでしょう。

模擬試験の結果は、苦手分野や学習課題を具体的に分かる貴重な機会となります。

制限時間内での解答トレーニングとしても、模擬試験は大きな効果を発揮します。

実践的な模擬試験サービスや受検方法の詳細は、以下の記事で確認できます。

本格的な就職活動を見据えている就活生は、ぜひ模擬試験を体験してみましょう。

SPIの模擬試験を受ける方法やおすすめのサービスを紹介します!

1冊の問題集を完璧にする

SPI試験対策では、1冊の問題集を深く学ぶことが効果的な方法です。

複数の問題集に手を出すより、精選された1冊の教材をマスターすることで十分な実力を身に付けられます。

学習の要は、同じ問題に繰り返し取り組むことにあります。

問題を繰り返すことによって、どうしても解答力が向上していくでしょう。

このような学習方法を継続すると、SPI出現題パターンを確実に把握できるようになります。

教材を1冊完全に使いこなすことで、合格に必要な得点力を養成できます。

この効率的なSPI対策メソッドを実践することで、目標とする得点の獲得が期待できるでしょう。

効果的にSPI対策するにはどうすればいい?効率のいい勉強法を紹介!

まとめ

適性検査のSPIは、日本の多くの企業が導入している評価テストです。

このテストでは、受検者のパーソナリティや適性を把握できるうえ、一般教養題によって知識レベルも測定できます。

出題範囲は中学・高校の学習内容が中心となっており、問題演習を置くことで得点時代力アップにつながります。

論理的な思考力や問題解決力を見極める設問では、解答までの思考プロセスが重要な評価ポイントです。

正解を丸暗記するのではなく、設問に対する正しい分析方法を習得することが大切です。

合格基準は企業ごとに異なり、具体的な目標額を捉えることは難しいでしょう。

より高い得点を目標に学習を積み重ねていくことをおすすめします。

試験当日は落ち着いて実力を発揮できるよう、事前に模擬試験で本番を想定して対策していきましょう。

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