SPIの「語句の用法」とは

SPIの語句の用法は、問題の文中に現れる下線部の語句の意味と合うものを選択肢から選ぶ問題です。

語句の用法の問題を解く際には、文脈を見て語句の意味を正確に把握することが重要となります。

テストセンターの言語の試験だと、試験時間が12分、出題数は41問です。

SPIは1問につき約1分の制限時間がありますが、全ての問題を制限時間内に解くには、1問につき約20秒で解く計算になります。

SPIを解いたことがないと、「そんなに早く解けるかな?」と不安になってしまう方もいるかもしれません。

語句の用法は、しっかり対策をしておけば早いスピードで回答できるはずです。

ここからは例題と対策のポイントを解説しますので、語句の用法の出題形式に慣れるためにも一緒に対策していきましょう。

 

語句の用法の問題

では、はじめに例題を解きながら「語句の用法」がどんな問題なのか、見ていきましょう。

初めて解く方は1問につき1分程度を目安にして解いてみてください。

例題1

【問題】

下線部の語句が最も近い意味で使われているものを以下の選択肢の中から1つ選びなさい。

過ごす

 

【選択肢】

  1. A:電車で向かう
  2. B:みんなで歌う
  3. C:店で探す
  4. D:急いで行く
  5. E:病気で入院する

 

【解答・解説】

答え:C

問題の「〜で」は、場所を表しているので、同じく場所を表している3の「店で探す」を選ぶのが正解です。

  1. 電車向かう…手段を表す格助詞
  2. みんな歌う…主体を表す格助詞
  3. 探す…場所を表す格助詞
  4. 急い行く…接続助詞
  5. 病気入院する…原因・根拠を表す格助詞

例題2

【問題】

下線部の語句が最も近い意味で使われているものを以下の選択肢の中から1つ選びなさい。

行くあしがない

 

【選択肢】

  1. A:店にあしを運ぶ
  2. B:テーブルのあしを直す
  3. C:生活のあしを確保する
  4. D:あしを進める
  5. E:雨あしが弱まる

 

【解答・解説】

答え:C

問題の「あし」は交通機関や移動手段を表すので、同じ意味の3を選ぶのが正解です。

  1. 店にあしを運ぶ…行き来すること
  2. テーブルのあしを直す…物を支える突き出た部分や地面に接する部分
  3. 生活のあしを確保する…交通機関や移動手段
  4. あしを進める…歩くことや走ること
  5. 雨あしが弱まる…雨・雲・風などが動いている様子

SPIの「語句の用法」の対策ポイント

例題を2つ解きましたがいかがでしたか?

少し難しかったと思う方もいるかもしれませんが、語句の用法を確実に正解できると言語の高得点にも繋がります。

なんとなくで答えてしまったという方やまだ解き方がよくわからない方も、解くコツがわかれば、自信を持って問題を解けるようになるでしょう。

本番で自信を持って解けるように、語句の用法を解くコツをしっかりおさえておきましょう。

語句の用法の対策には、以下の2つのポイントがあります。

 

格助詞・助動詞を意識して見る

語句の用法の問題を解く時は、まず格助詞や助動詞を意識して見ましょう。

SPIの問題は選択肢が多いため、時間がかかってしまったり、迷ってしまったりすることがあるかもしれません。

そうならないために、格助詞や助動詞に注目して見ると、早いスピードで選択肢を絞ることができるはずです。

また、よく問題に出てくる格助詞や助動詞の用法は暗記しておきましょう。

暗記しておくことで、自信を持って問題を解けますし、確実に正解できる問題が増えるので、得点アップにも繋がります。

例えば、例題①で出た格助詞は、場所、手段、原因・根拠、主体、限界、領域、目的、様態などの用法がたくさんあります。

格助詞の場所を表す用法は、「家でご飯を食べる」のように、どこで何をしているのかを表します。

手段を表す用法は、「電車で行く」のように、どんな方法で何をしているのかを表します。

原因・根拠を表す用法は、「病気で入院する」のように、どんな原因で何をしているのかを表します。

このように、これらを暗記しておけば、すぐに問題の格助詞がどの意味に当てはまるかを判断し、早いスピードで解けるようになります。

また、それだけではなく、用法を暗記しておけば確実に違う選択肢をすぐに除外できるので効率良く問題を解いていけるでしょう。

頻出する語句の用法や意味はなるべく可能な限り覚えて、本番で自信を持って解けるようにしておきましょう。

 

意味の違いがわかる表現に言い換えする

次に、意味の違いがわかる表現に言い換えることで解きやすくなります。

例えば、例題①のような問題だと、全て「〜で」という同じ言葉が使われているので違いを判断できないかもしれません。

そんな時は、意味の違いがわかりやすいように別の表現にします。

例題①を例に出すと、

「電車向かう」は「電車という手段で向かう」、

 

「みんな歌う」は「みんなと一緒に歌う」、

 

「店探す」は「店という場所で探す」、

 

「急い行く」は「急ぐ(そして)行く」、

 

「病気入院する」は「病気のせいで/ために/が原因で入院する」のように、表現を変えるのです。

 

そうすると、違う意味を表しているということがわかりやすく理解できると思いませんか?

違いがわからず選択肢を絞れないという方は特にこの方法を使ってみてください。

自分が理解しやすいような表現で構いません。

表現を変えることで、どんな意味で使われているのかの違いがわかりやすくなって、その違いを判断しやすくなるでしょう。

このような解くコツを覚えておくと、効率良く確実に解けるようになるはずです。

例題を解く

語句の用法011
問題文の末尾について、選択肢に近い意味で使われているものを1つ選びなさい。

彼女は数学を解くのが得意だ。

例題:

A. この小説は面白い。

B. 彼は言語を学ぶのが速い。

C. その試験は難しい。

D. 私はスポーツをするのが楽しい。

E. あの山は高い。

解説を詳しく見る

「~するのが~だ」は能力や特性を表す用法ですが、この文脈では「得意」という特性に対して、「速い」という特性が言及されています。したがって、Bが最適な選択肢です。Aは「面白い」という異なる特性を示しており、C、D、Eは文脈に合っていない表現です。

解説を詳しく見る

問題を見る

語句の用法010
問題文の末尾について、選択肢に近い意味で使われているものを1つ選びなさい。

彼は計画を立てるのが得意だ

例題:

A. この機械は使用するのが複雑だ

B. 私は早起きするのが苦手だ

C. 彼女は約束を守るのが一貫している

D. その店は値段が高い

E. この問題は解決するのが時間がかかる

解説を詳しく見る

「~するのが~だ」は能力や特性を表す用法ですが、この文脈では「得意」という特性に対して、「複雑」という特性が言及されています。したがって、Aが最適な選択肢です。Bは「苦手」という逆の特性を示しており、C、D、Eは文脈に合っていない表現です。

解説を詳しく見る

問題を見る